2010年03月04日

クラブとスポンサー 前編

先日いただいた
「現在、ひろさんが考える「クラブチームと支援の本来の関係」の理想の中で、最もそれを体現しているクラブチームは何処ですか?」
っという質問からツラツラと考えてみました。

ここに書いてますが、俺の考える基本原則は以下です。



「クラブチームが感動や夢、興奮・・具体的には好ゲームやファンサービスや地域への貢献を行い、それに賛同する人たちが応援したり支援をしたりする。」



さて、まずはスポンサー契約ってのは何か?
クラブ側はチームを運営する為に支援を貰うことが基本目的。
スポンサーは支援と引き替えに自社の宣伝などを行うのが基本目的。



ところが、スポンサー側にとっての最大の目的が単なる広報だけならスポーツクラブへのスポンサーは実は余り効果はない。フットボールで1番大きい胸スポンサーで常時、テレビに映るのはそれなりに広告価値も大きくても・・リスクが高い。



敗戦、ふがいない内容、スキャンダル、人気にも大きく左右されすぎる・・。
スポーツクラブは1000万円貰って、1000万円分の補強をしても1000万に見合う効果が出る所か失敗する可能性まであり、ギャンブル過ぎる。同じ1000万ならテレビやラジオでCM流してるだけの方が広告価値は高い。



特にJリーグより下のカテゴリなんぞ広告価値は露出媒体としては最も投資効果の期待できないもので、ほとんど寄付のようなものに過ぎない。



例えば・・V・VARENの場合で言えば、
ジャパネットとV・VAREN長崎。知名度が高いのはジャパネットだ。
ジャパネットは自前のスタジオを持ち、自前の番組もCMも展開し、高田社長は長崎のみならず、全国的にも顔も名前も知られた存在。単なる広告と考えれば投資効果は無いに等しい。



では、何故そういう知名度のある会社がスポンサーとしてつくか?
それは広告ではなく、それに付随している物に対して投資しているからだ。「地域密着」や「サッカーで長崎を元気に」や等の社会貢献に対する理念への協賛なのだ。



地域貢献、社会貢献の素晴らしい理念を実践するコンテンツ(クラブ)に自社の名前が出る事に対して投資していると言えると思う。



ジャパネット単独で社会貢献事業をやる事だって可能だ。その予算を持っている。だが、その社会貢献事業を実践している企業があれば、それをスポンサードする事で社会貢献を行う事も可能・・更に、それが成功すれば長崎が元気になり、経済も活発化し、Jに上がってそれなりに露出も増えれば、充分に投資する価値がある!



つまり、スポンサー=広告ではない。
チームと一緒に名前を出すという事は共に戦うという姿勢を表明する事なのだ。
スポンサーが、クラブを使って宣伝するだけならファンはソッポを向く。
逆に「クラブに、街に、こんな事をしたい」ならばファンはスポンサーを仲間と認める。
それが結果的にスポンサーのメリットにもなる。



地域密着だろうが何だろうが、理念があって、その理念に集ったのがファンである、スポンサーであり・・それが大きな仲間となる。



つまり、クラブがスポンサーにファンに提供すべきなのは「理念」と「理念に即した行動と目標」で、それに協賛する者がファンでありスポンサー。

問題は大抵のクラブの場合、その理念が無い・・もしくは非常に曖昧で空虚な言葉でしか持っていない事だったりする。
金という見える物を出してきたスポンサー
目に見えないだけでなく、実はハッキリ自分達でも捉え切れていない理念のクラブ

本来、同じ価値の物を出し合う筈の両者の片方(クラブ)が、かなり曖昧な事を出してくるので、このスポンサーとクラブとの関係性が変な方向へ流れていく・・。

それが日本でも・・長崎でも見られる問題点だと思う。



長くなったので続きは明日。



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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 21:01 │Comments(0)その他フットボール

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