2013年04月16日

2013 J2第8節 長崎vs.熊本のこと

さて、昨日の九州ダービー(仮)の話に続いて今日は試合内容。
この試合のポイントは
「両チームの退場者とそのタイミング」。
これで勝負は決まったと思う。
前半立ち上がりからパスをつないで、
しっかり動きセカンドボールを拾う熊本の前に長崎は前半押し込まれていた。
幸い、怪我明けのFW斉藤とファビオが決定力を欠いていたので
長崎が失点する事は無かったが誰の目にも熊本のペースだったのは間違いない。

37分にV・VARENの下田が相手ゴール前で頭突きをして退場。
このプレイだが、頭突きという反則は無論の事、場所が最悪過ぎる。
熊本側サポーターの目の前。これは確実に騒ぎになって反則を取られる。
完全に冷静さを欠いた愚かな行為だったと思う。

劣勢の長崎が10人となり試合は決したかと思われた。
北斗の拳的に言う「お前はもう死んでいる」であるが・・
実は勝利の女神はド根性カエルが好きだったのか
「どっこい生きてる。シャツのな~か~♪」となる。

下田退場後、高木さんは前半終了までの8分も惜しんでFW洸一を下げてCB藤井を投入。
下田退場の時点で得点出来るなら1チャンスと踏んでの1点勝負の守備固め
もしくは最悪でもドローを考えたのだろう。藤井投入に要した時間は僅か3分。
この辺の決断の早さが実は勝負の別れ目だった。
この交代は高木さんの狙いを分かりやすくした。長崎の選手たちはこのプランを即時理解した。
更に幸運なのがスグにハーフタイムに入った事だ。
高木さんと選手はロッカーで改めてゲームプランの確認をする事が出来た。
修正がスムースに出来ちゃったんである。

そして後半開始1分・・
この日、再三の突破でチャンスを作っていた熊本の仲間が2枚目のイエローで退場。
好調な選手・・しかもサイドで欠く事の出来ない選手が不必要な場所でのファウルで退場。
これでハーフタイムに出した吉田監督の指示は全てチャラになってしまった。
逆にプランが確定していた長崎は相手が10人になって棚からボタ餅のように有利になる。

退場自体は単なる災いだが、
その被害を最低限に抑えた長崎と、全てを台無しにした熊本。
こうして85分に高杉がゴールを決めた長崎が勝利。
熊本は自滅に近い形で勝利を失う事となった。
とは言え、長崎が運だけだったのではない。
運が転がり込めば勝てるだけの準備をしっかり整える采配を監督は行い、選手はそれを履行した。
調子が良い時は何もかも上手くいくもんだが、・・この日はまさにそんな感じだろう。

8年ぶりの熊本戦。
8年前を知っている者には新しい積み重ねがあったろう。
新しい人達は高木ダービーと今日の試合が出発点になるだろう。
いつか辿り着く(仮)ではなくなった九州ダービーは
俺がイメージしていたギラギラした感じではないかもしれない。
でも、それが長崎と熊本の歴史の積み重ね。
日本の・・長崎の・・九州のダービーの形なのだ。
それはそれで良いんだと思う。


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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 13:00 │Comments(0)V・V長崎

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