2011年10月08日
何の為の祭りなのか??
さて天皇杯だ。非常に楽しみなばかりだ。何故そう思うのか?
それは今の長崎にとって祭りだからだ、TVの30分アニメが劇場版になる「ドラえもん のび太の○×」みたいな。劇場版はドラマチックだ。困難を前に暴君ジャイアンは頼れる力持ち、嫌味なスネオは知恵者に、グータラのび太は勇敢な少年となる。
だがこれは劇場版だけが許される展開だ。普段は(稀に例外はあるが)ジャイアンは凶暴で、スネオはズルく、のび太はグズだ。ドラえもんはこの設定で成り立っている。暴君・嫌味・ドジ無しにドラマは起きない。
V・VARENの日常とは何か?ホームに存在する事だ。人口140万の県民所得全国44番目の過疎化の進む街に存在する事だ。
V・VARENの現平均観客動員は約1500。この1500が入場料を払い、買い物をしクラブへ流れていく。アウェイで数万人がV・VARENの応援に来ても観客動員・売上げにはならない。
ここで岡田武史前代表監督の言葉を紹介する。
「ファンはお金を払って感動を買う。サポーターはチームと共に闘う中で感動を得る」
共に闘うとは何か?
俺は時々こう言われる。「それはサポーターがやる事じゃない。」、「試合の応援が本分でクラブの決定に口出しするな。」、「声出して飛ぶ奴だけがサポーターじゃない!」。
ではサポーターがやる事とは何か?
サポーターが他競技のファンと最も違うのは「試合観戦者ではなく試合当事者」である事だ。サポーターはクラブと自分を同一視する。「俺らの誇り」「俺達長崎」。チームの当事者であるサポーターの闘いは自然とクラブの目標と重なる。試合・運営・地域に浸透していく事。
当然だ。V・VARENは”長崎に根ざしてフットボールを展開する”為に作られた。それを支持したからサポーターになった。”試合の応援さえしていればOKという考えは、選手が試合だけやればOKと言うのと同じだ。
長崎と言う街に対して何が出来るか?
フットボールで何が、フットボールに対して何が出来るか?
これがV・VARENの目指す事であり、これを継続する為にビジネス化や良いフットボールや地域密着をしようとしているのだ。
クラブ作りは箱庭作りに似ている。クラブの枠組みを作り、その中に付加価値を飾り付けて運営していく。大きくなる時は、それまでの枠組みを壊して外部から新しい風を取り入れる。これを繰り返して発展していく。
どんなクラブにも土台の枠組みは存在する。だが上を目指す時に枠組みを壊して広げざるえない。Jを目指すクラブがフロント中核に中央やJから人を招く事が多いのはその為だ。だが長崎は小嶺先生という巨人が存在した為に外から招かないでJFLまで来れてしまった。その為に長崎は常に箱庭の問題を内包していく事となる。
クラブもその問題を打開すべく色々な手を打ったが最終的に痛みと引き換えに新しい風を取り込む事を選択した。
俺は昨年、アウェイのスタンドへ長崎の応援を呼びかけた、俺を知る人間が見れば意外に思うほどに。最初のアウェイでは関東在住のULTRA2名以外は誰も一緒にやらなかった。それでも俺は呼びかけ、「関東には応援文化がある。」「アウェイの方が楽しい」と公言し続け、最後には15名を超える人間が一緒にやるようになった。新しい風を取り込めたと思っている。
現在、クラブは新しい風と共に2度目の箱庭作りを行っている。アウェイの応援も次の段階へ向かう次期に入る時だ。
こないだのアウェイは”長崎”を応援する人以上に選手を応援する人が多かった。選手を応援する人を長崎を応援する「長崎と共に闘う者」に変えて行く事が肝だ。
せっかく生まれたエネルギーはちゃんと対象(長崎)へ向かわねば消えていく。アウェイで長崎のファンになったら次は・・たまにでも長崎へ試合を見に来るようになってほしい。
現在、長崎でくんちがあっている。
TVで見て、他県のイベントに参加した蛇踊りを見て、くんちを体感したと思われると踊町の人間として不本意だ。くんち期間中に実際に長崎に来て体感して欲しいと思う。
選手の出身地は様々だが、クラブにいる彼らは全員、俺の長崎だ。クラブとは選手・フロント・ファン全てが含まれる。出身・居住地はではなく”長崎と共に闘う”かが問題なのだ。一人でも多く”長崎と闘う者”にする事が俺が目指す物だ。
願わくば”新しい風”を”次”へ切り替えて欲しい。少なくとも人を先導しようと言うなら、そこを強く意識して欲しい。
明日の天皇杯は劇場版だ。
きっと頼りになるジャイアンや知恵者のスネオがそこかしこで見られるだろう。それで良い。
だが、あくまでも劇場版だ。そこで終われば自己満足だ。
俺達の日常は2週間に1度、長崎の地で行われる。長崎に興味を持った人に1人でも多く長崎の地で長崎を体感して欲しい。
超巨大横断幕 Mi vidaについて個人的におもうこと
今の長崎の応援を見てておもうこと
2013 J2第15節 長崎vs.京都 のこと
応援の分裂・場所についてのULTRAの言葉
応援のYOSAKOI化
たしかにV-V長崎を応援することにより、「自分は長崎県人である」を物凄く意識するようになりました。
クラブに「楽しませてもらう」と願うより、自らスタジアムで「楽しもう」と思えるようになれると、自然とそちらに行けそうですね
まったく同感。
長崎県を盛り上げる事がベースですよね。
選手にももっと長崎県を好きになって欲しい。