2009年09月10日

SAGAWA戦を解説してみよう

SAGAWAはココで書いた通りサイドアタックとプレスが武器。特にSBはサイドをえぐり得点に直接絡んで来る。



前回は新体制直後の1週間3連戦で準備不足だったが、今回は正面からやりあえた。



長崎はSBが攻撃参加を抑え目にして中盤後方から早めに長いボールを入れて戦った。竹村負傷、梶原が復帰したて、渉はボランチとして欠かせないというSBが手薄な状況だった事もあり、この戦い方はSAGAWAに対策としても長崎にとって都合が良かった。



Sagawa01



この図のように飛鳥、隅田はプレイエリア(円内)を下げ気味にしていた。
中盤後方の起点として武男がいた事、
サイドから長短自在のパスが出せる由紀彦の存在も都合が良かった。
シンプルなボールに対し前線は連携を期待しアリと洋の2トップ。



この長崎の戦い方は有効だったし、激しい運動量はますますペースを引き寄せ先制後もSAGAWAを押し続けた。



唯一の懸念は左サイドの神崎。
神崎はボールの受け方やキープする事を最大の持ち味をする。長いボールを早めに入れる役割は向かない。その為にボールを持って切れ込むシーンが増える。前線でスペースを消さない為にアリは神崎が上がるとサイドに流れる。

Sagawa02



この図のようになり・・



パスを出すにも前に洋しかいないので神崎がキープする時間が増える。
結果的に神崎がボールを持ちすぎる場面が多く見られた。



後半、SAGAWAは長崎の左サイド攻略を意図した。
4バックの右サイドを上がり目におく。守備時は3バック気味に長崎2トップをケア。2トップに対して3バックは有効な守り方だ。攻撃ではやや上がり目になっている神崎の裏や引いて守っている飛鳥の前のスペースを狙う。右サイドをあがり目においた事で厚くなった中盤は長崎のボランチへのプレスを激しくする事に回す。



図にするとこう。



Sagawa03



渉と武男のボランチが相手にグルリと囲まれている事が判ると思う。フリーの由紀彦は下がってボールをもらいにいけば攻撃に遅れが出る。しかし、ボールは出てこない。ボールが来ても2トップはマークがきつい。ズルズル下がりながら疲労だけ蓄積する。



これで長崎は左サイドを破られる事、2トップが3バックに抑えられる事、武男からの展開が減りボランチがズルズル下がる事の3つの不利の陥った。



失点後、洋に代えて宮尾投入。
意図としては積極的にシュートを打たせ、押されて下がっているチームを押し上げる事だろうと思う。宮尾自身はよく走っていたが単独で流れを変えるには至らなかった。



由紀彦に代えて大塚投入。
単純に疲労の問題はあるが、パサーの由紀彦からドリブラーへスイッチする事で攻撃パターンを代える事を狙っていたんだと思う。恐らく当初からサイドを交代させ流れを作るつもりで想定していたのだろう。



宮尾、大塚の2名が入った事で流れに変かが生まれた。
2人の運動量とスピードは激しいプレスで動きが落ちつつあったSAGAWAにとって確実に効いていた。



同点後、長崎は武男に代えて山城。
長崎は完全に勝負に出た。由紀彦に続いて武男を下げ、パサーはいなくなる。疲労したSAGAWAをドリブル突破とスピードで崩す狙い。これらをアシストすべく右SBの隅田も積極的に攻撃の参加する。



山城投入で神崎が前目のボランチとなった事で神崎もFW、サイドとパスコースが増えボールの持ちすぎが減る。



図にするとこう。



Sagawa04



物凄く流動性が生まれているのが判るだろう。



終了間際の長崎ペースは流れでなく必然だったと言うのが理解できたろうか?



しっかりとスカウティングしてSAGAWAに挑み、SAGAWAはハーフタイムに2重3重の対策を打つ。その対策に苦しめられながら用意していた奥の手を打ち再びペースを掴む。そして、それらを選手自身が状況にあわせて修正していく。



最後に少しだけ俺の意見を。
SAGAWAが3バック気味にしてきた時に2トップを縦に並べて4-2-2-1-1にすれば面白かったと思う。3バックに対して1トップは相性が良いし、1.5列目に1人いることでボランチの負担も減ったろうし。



あと、試合後にSAGAWAの弱点を「高さ」とコメントがあったが、それを実践しにくかったのは惜しかったと思う。長崎は身長の高さではなく、空中戦やポストに強い選手が少ない。ヘディングに強い高さがあるのはこの日は伝以外いなかったし。層の問題で采配と無関係だが知っている弱点を突けないって勿体無かったなと。



っという訳で読む人の事を考えない自己満足解説でした。



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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 17:28 │Comments(4)V・V長崎

この記事へのコメント

自己満足だけの解説、もういい加減にしてください
Posted by at 2009年09月11日 11:06

必死にアンチしてる人がいますが私はもっと書いて欲しいですよ。

名無しのアンチこそ来ないで下さい。
例の変な人でしょうけどね。
Posted by なり at 2009年09月11日 13:05

自分のblogだからねぇ
自己満で書くよそりゃ
ここは公式より楽しいからどんどんお願いします。

名無しさんはKLM氏の事を知っている人物と思いますがどうですか?
嫌いなら観なければいいのに変な人ですね。
Posted by CHANGE at 2009年09月11日 17:30

先日の重工戦以来ですね。
SHIGA SAGAWA戦ではバクスタに行く余裕がありませんでした(失礼しました

> 最後に少しだけ俺の意見を。
> SAGAWAが3バック気味にしてきた時に2トップ
> を縦に並べて4-2-2-1-1にすれば面白かった
> と思う。3バックに対して1トップは相性が
> 良いし、1.5列目に1人いることでボランチの
> 負担も減ったろうし。

この考え方には賛成です。後半はどうしても中盤が空いて全体が縦長の布陣になってしまっていましたよね。例え、元気選手を投入していたとしても、前目でプレーする選手だし、どうしても中盤が手薄になるのは否めませんよね。

中盤でのルーズボールがことごとく相手ボールになっていたことからしても、要検討ではないかと思います。これはバックラインの押し上げが足りないのか(下げさせられているのか)、ただ単に中盤真ん中の選手がいないだけなのかわかりませんが、検討が必要なことだけは確かな気がします。

阿部選手のプレイをを観たかったというのもあります。また、飛鳥選手は攻撃面は数年前より攻撃参加が減った気がしますが、それにしても守備的にも基本通りと言ってしまえばそれまでですが、あまりにも自陣のペナまでズルズルと下がりすぎだと思いますがどうなんでしょう。

個人的には、由紀彦選手のゴールがメッチャ嬉しかったです!!

メインスタンドは、イイ感じでタムに合わせて拍手でリズムとっていて、一体感がある時間帯が多々ありました。ご報告まで。

返信に足る内容ではないでしょうから、返信はご無用で結構ですよ!次は佐世保で盛り上げましょう!!印刷はお願いします!
Posted by CSH at 2009年09月12日 01:45
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