2009年07月07日

3バックのサイドの攻防

フットボールと言うのは中央からの攻撃が比較的自由度が高く、個人の才能に頼る面が大きい。今のようにプレスという概念が薄い次代、往年のスーパープレーヤーが軒並みフィールド中央に位置したのも個人の力に拠っている為だ。



一方でサイドは常に右か左のどちかの方はタッチラインなので、自由度は中央の半分なので個人の才能よりも連携や戦術が効果を発揮しやすい。



このサイドの攻防こそがフットボールの戦術の基本の中の重要な要素で、サイドを攻略する為に、サイドの弱点を防ぐ為にフォーメーションは発展してきた面がある。



現代は4バックのフォーメーションが基本。サイドバックとサイドハーフの連携でサイドを突破するのを基本とする。守備でも4バックならばサイドバック、サイドハーフがそれぞれ相手の同じPOSの選手に付くために守りやすい。



ところが、ここに落とし穴があって、同じ数同士ならより連携の取れたチーム、個人技の高いチームが勝つ。裏を返せば相手の力が上な場合は格下は負けてしまう。
そこで、格下と呼ばれるチーム、お金のないチームは3バックに活路を見出す



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上図の右のように3バックにしてSBを上に押し上げて攻撃に参加させやすくする。つまり、連携や能力の差を、サイドの選手の位置を上げ攻撃しやすくする事で埋める発想。



ところが、上図の白丸を見ても判りやすい通り、3バックは4バックに比べて縦からの攻撃には強いが、DFの横に大きなスペースが出来やすいというマイナス面がある。

つまり、現在の3バックシステムは基本的に大きくサイドの攻撃力を高める一方で、サイド攻撃への守備力が落ちるという欠点を抱えている。これをカバーする為に各チーム色んな方法をやっている。



002



サンフレッチェ広島のやってるのがコレ。
CB2枚がサイドをケア、ボランチの片方が下がり4バック的に守る。
この際に大事なのは残ったもう片方のボランチが一緒に下がらない事。



他にもサイドの選手が下がってケアをする方法、ボランチ2枚がサイドのスペースを守り、敵が攻めているのと逆サイドの選手が絞るって守る方法などがある。ただ、どの戦術でもボランチに高い運動量が求められる。



これからの長崎のサイドのスペースの攻め方、守り方を見る時の参考にしてみて欲しい。



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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 22:45 │Comments(0)V・V長崎

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