2009年11月05日

世界の書評から ~電光石火編~

さて、不定期に届けている世界の書評から。



今回はまずコレ。



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フットボール・ライフゼロ

まぁ、一応商業誌だけど、俺が出しているフリーペーパー 「プロビンチア」にも共通する 情念系の物好きが本当に好きで書いているようなシロモノ。同人誌的とでも言えばわかりやすいだろうか?引退したR・バッジォが今どうしてるか突撃で逢いに行く記事がVol.1の巻頭記事なのに、思いっきりチラッとしか逢えなかったり、引退した選手を追っかけたり・・。
読み物的には大衆迎合型でない感じ。パラパラっと読む感じの本。
記事的には「ロンドンぶらり大人の小旅行」が好き。イングランド3部に今在籍するかつての名門ミルウォールのスタジアムに行ったりするんだが、スタジアムの空気が結構生で伝わる。



この本が商業的成立するようになった日本はワールドカップで優勝が狙えると思う位に物好きの為の本だ。多分・・Vol.3は出ないと思う^^。





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世界のサッカー応援スタイル。



物凄くわかりやすいまんまなタイトルの本。ついにこういう分野が取り上げられる程、日本サッカーは来たかと・・。まぁ、内容的は少し海外サッカーに興味あったり、サポーターとかやってたりする人間なら知ってる事ばかりな内容。 料理や観光のガイド本みたいなもんで、最低でも応援について語りたかったり、知ったかしたければこの本の内容くらいは知ってないと同レベルで話も出来ないよって位の基本線。



サッカー本で最も多いのは技術本、次が個人本、次が戦術とクラブ経営の本。そしてついに応援やらサポーターにまでこういう範囲が広がったんだなぁ・・っという意味では良い本だと思う。



そして次は・・



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スポーツ・マネジメント 理論と実務



本来はそれ系の大学とかでテキストとして使われたりするであろう本。
内容はほとんどサッカークラブの経営を中心としており、あとは著者達が関わったプロ野球千葉ロッテの成功例などを扱ってマネジメントを述べている。



これを読めばプロクラブ経営というのが一般の会社経営と似て非なる物という事が判って一般の会社経営の感覚が通用しないと認識出来るだろう。こういった部分を理解しないと判らない事が多い。問題は・・これを本気で理解しながら読むと時間がかかる事。俺もノートとりながら3週間くらいかかった。時間のある学生さんなどじゃないと時間がなさそう。
(バッと読むだけなら2時間でも読めるけどね。)



非常に実務的・実用的な本で実例も多く挙げられているし具体的に書いてる。プロサッカークラブのフロントの本棚に一冊あって良い本だと思う。



最後はちょっとアレなのでボカす^^;



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サッ●ー△×



中身も見ずに買ってしまった。
サッカー本なら何でも良いと思った。
今は反省している。



多岐に渡ってフットボールを取り上げられているのだが・・ほんと思いつきの話を繋ぎ合わせてるだけで一貫性も何もない。ひらすらウルトラスニッポン賛美と自分の思い込みです。この著者、初心者やミーハーが大嫌いで憎悪すら抱いているのが文中からよく判る。

まぁ、内容はそんななのだらけでほとんど無い。
しかも最大の問題は商業出版レベルでは考えられらない程、文章が書けてない事。文頭が「ですます調」なのに、途中でいきなり「なのだ!」とか「なんである!」と口調は変わるし・・。



あんまりにも有り得ない文章力なので少し調べると・・この出版社は金を取って出版してやって、ついでにアマゾンにも一定期間並べてあげるという・・自費出版の亜流らしい。
買わされた方はたまったものじゃないが・・せめて金取ってるんなら文章の推敲くらいしてやれよって感じ。



まぁ、かつては「マガジン」と「ダイジェスト」以外にほとんど無かったフットボール本。
それがこれだけ多岐に渡って出るって事はフットボール文化が成熟してきているって事なのかもしれない。レベルはピンキリだけどね。



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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 20:49 │Comments(0)書籍・雑誌

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