2014年07月06日

小さな関わりの中で思うこと

 何とも自分の中にモヤモヤとした気持ちがあって、でもどうすることも出来なくて
そうなると結局自分には書くことでしか何も出来ないので・・。

 先日、新しい友達が命を終えた。
いや・・新しい友達と言うには、余りにも付き合いが短い。
4年も前にULTRAを卒団した僕と、昨年からULTRAとして活動していた彼の接点は少ない。

 僕を知っている人は判るだろうが、
非常に気難しく、頑固で、気まぐれで、変り者な僕は誰にでも親しまれるタイプではない。
周囲にいる少数の理解してくれる人たちによって支えられているが、概ね周囲に距離を置かれる事も多い。
当然、あまり面識の無い人は容易く寄ってはこない。

 でも、彼はその高いであろう敷居を余り気にしていない風だった。
ULTRAの雄さんやSenji君と仲が良かったということもあるかもしれないが
僕が彼らと話をしていると笑いながら会話に入ってくることが多かった。
余り人に好印象を持って話しかけられることが多くない身なので珍しい体験だったし、正直・・嬉しかった。

 最後にあったのは3週間前・・山形戦の試合前でワールドカップを話題にした。
彼が録画していてまだ観ていない試合の結果を雄さんと話すと
「まだ、観てないんだからやめてくださいよ!」と叫び
「でも、誰が点取ったんですか?」と訊いて・・そんな会話だったと思う。

 突然、亡くなったと聞いた時には一瞬訳が判らなかった。
僕ですらショックで頭の中がグルグルと回っていたのだから・・
僕なんかより遥かに親しいULTRAの仲間や友人達はもっとだろう。
特にキツイ作業も一緒にやってきたメンバーの気持ちを考えるとかける言葉が見つからない。
特に雄さんとSenji君が彼にかけていた期待を思うと・・。

 通夜に行った時に、彼が僕のことを話していたと聞いた。
今週末は仲間内でバーべQをやる予定もあったので、そこでどんな話をしたろうか?
今もFaceBookには元気なままの彼のコメントや書き込みが残っている。

 土曜の夕方に行われた札幌との試合は彼を知る皆にとっての儀式のようなもので・・
みんな、どこか情緒不安定だった。
正直言うと・・90分だけは切り替えると決めていたのに・・切り替えているフリをしているだけだった。
ULTRAは喪章を巻き、僕はメディアでただ一人黒いスーツで居た。時々、猛烈に気持ちが揺れた。
機会があったのでクラブに彼の事を話した。彼のことをスタッフはファミリーと呼んだ。
「ファミリーの為に出来る事をしたい、何でも言ってくれ」と。
その言葉が本当に嬉しかった。
試合後、何人かのULTRAはまた彼に会いにいった。彼の傍らにいて残された別の仲間にも会うために。
ファミリーから託されたものを持って・・。

 時の流れや人生と言うのは川に似ている。
川にある小さな石に流木や木の葉が絡みつくように、小さなきっかけで人と人とが関わり合う。
それは物凄く儚く、ちっぽけで、小さく、容易く壊れ・・また流れていく。
でも、たまにその小さい関わりが時を経て強く結びつき、それが大きくなって川の流れを変えることもある。
小さな関わりから始まった僕たちは、流れていったものを追う術を知らない。
でも、僕達はいつか、この関わりが川の流れを変えていけると信じている。
きっと、今回の件をきっかけにみんなでまた結びついていけるのだろう。


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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 21:40 │Comments(1)日記・コラム・つぶやき

この記事へのコメント
自分は今年になって横断幕の修理をきっかけに話す機会ができました。
週末スタジアムで会って共に長崎を応援するだけのお付き合いでした。年齢も近かったし、長く一緒に応援出来ると思っていたので、残念で仕方ありません。
Posted by 川原 at 2014年07月06日 23:29
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