2013年02月27日

J3が来年から始まるってさ

今日、J3の来年度からの発足が決定された。
J3構想そのものは結構昔からあったのだが、当時は殆ど中身は決まっていなかった。
J3が本格的に議論されてきたのは、ここ1〜2年の事で
それも「やろう」という事だけだったりする。

J3設立の理由は「Jクラブを増やす」だの「プロ、アマ混在リーグのデメリット解消」だの
色々あるが、先日のテレビ番組でもJFAのスタッフが
「町田のように降格するチームに対して何かヘルプをするよりも
 降格したってやっていける環境作りが必要だ。」みたいな事を発言していたのが案外本音だろう。

またJを目指すクラブの中には、既存のJリーグクラブライセンスや準加盟のハードルが
カテゴリ的に難しいケースもあるので救済措置の面もあるんだろう。
J3では基準はグンと下げられている。
まぁ、クラブがしっかりカテゴリ上げてから来い!っと言うのが本来の筋だが
なかなか筋を通しているだけでは上手くいかない世の中だ。

一方で、J3の制度をどうする?っという問題も残る。
J3入りすればJの規約を尊守しなければならない。
肖像権やグッズ一つまでがJの管理対象になる。
グッズはJリーグエンタープライズ、写真はJリーグフォトが原則扱うのだ。
Jのグッズを作ろうと思うとJリーグエンタープライズと契約を結んで
マージンを払わなきゃだし、写真ならJリーグフォトに払わねばならない。

これまでクラブと協議して安くマージンを設定していた所にとって
JリーグエンタープライズやJリーグフォトに支払うマージンは決して安くはない。
また、商標や肖像がリーグ管理と言うことは放送優先権はスカパーにある事にもなる。

また、選手契約の問題も残る。
Jチームの選手は全てプロだ。とは言え、JFL以下のJを目指すチームでは
プロ契約の最低限・・実際は栄養費という名目の僅かなお金でプレイしている選手も多い。
栄養費や交通費でもプロの対価とみなすのがJの原則なのでプロ扱いされているが
実際はアマチュア契約と差はなかったりする。
そんな世界にJのプロ契約を本当に持っていけるのか?

Jリーグの分配金はどうなるのか?
天皇杯での扱いは?選手会の扱いは?

これから物凄く沢山の事を決めていかねばならない。
今年の9月か10月の理事会の頃にはJ3に関する事は大方決まるんだろう。
J3発足を受けてJFLは2014年度から12チームで運営する事になるという。
Jの規約なども見直さねばならない事が出てくる。

そして、このJ3発足の動きは日本サッカー界がずっと頭を悩ませている
「シーズン移行」「プレミアリーグ創設」とも深く関わる事になると思う。

J3は10チーム程度。JFLの上のカテゴリ扱いとなる。
今年に限っては地域リーグからの飛び級参入も認めると言う。

候補には相模原、長野、讃岐、金沢、琉球、秋田、藤枝、福島、奈良、盛岡
などの名が上がっている。鹿児島県あたりも狙っているだろうがFC KAGOSIMAと
ヴォルカ鹿児島の関係とかあらためて難しい局面に入らざるを得ないだろうし・・。

大体10チームで琉球から秋田まで網羅するリーグなど本当にやっていけるのか・・?
注意深く見守っていきたい。


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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 20:08 │Comments(0)その他フットボール

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