2011年12月30日

長崎の失敗、そして・・再生 その⑤

フロントへの不信でファンの心が揺らぐ中・・ピッチ上は佳境を迎える。

リーグ終盤戦、長崎の戦い方は研究され内容は悪くなっていた。
特に守備は試合を追うごとに崩壊の度合いが強まり攻撃力で補えなくなっていく。
終盤下位相手の5試合で9得点したが11失点し1勝1敗2分。

長崎はシーズンを昨年と同じ5位で終えた。
順位は変わらないが、昨年の5位は滑り込みであった事を考えると上昇だ。
試合内容も得点力も上がった。
去年勝てなかった町田、SAGAWA、Hondaにも勝利した。選手の意識も変わってきた。
だが、失点は昨年より増え、ホームでの勝率は下がった。

そしてそれは良くも悪くも草津時代からの佐野監督のカラーだ。
高い攻撃力と弱い守備。それはそのまま監督の志向の結果だ。
現在、佐野監督続投はほぼ規定路線だ。
つまり佐野監督は3年目の指揮に入る。草津時代は1年のみの指揮。
2010年は就任したてで佐野色を出し難かった。今年が実質1年目と言える。
つまり、監督は初めて真の意味で継続路線を歩む。
誰も知らない2年目・・佐野達という監督の全貌は2012年で問われる。

12月14日の支援会に参加した宮田社長はフロントの問題点指摘を受けこう言った。
「今年は財務再建に自分が追われていて、他の部分にまで手が回らなかった。これからはやります。」

そろそろこの話題をシメる。

来年、長崎はJ2昇格へ総力戦に入る。スタジアム問題も俺が聞く限り対案はあり、昇格は可能だ。クラブはかなりの勝算を持っている。入替戦も去年末から想定してきた。来年は良いニュースも多いらしい。

財務や昇格基準といった長崎を取り巻くものは整ったと思う。
だが、それらは入れ物や環境に過ぎない。問題はその中に入れる魂だ。綺麗な服を着せて、造形が美しくとも魂がなければ人形に過ぎない。

かつて、その人形は小嶺忠敏という強烈なエネルギーで動いていた。だが、巨大なエネルギーは時に服を燃やし、肌を溶かす。このままでは人形が保たないとなって、そのエネルギーを抜き、人形の再生が始まった。そして服や肌の修復をが今ようやく終わる。

今度、人形を動かすには”魂”が必要だ。
だが、外見は修復されても中に入ってる魂に問題があれば、それは”問題のある人間”に過ぎない。人形修復の間、かりそめの”魂”と過ごすファンはとても哀しい日々を強いられ、傷ついた。

来年、俺達はJへ行く。
勝負事だから100%はない。だが、クラブに高潔な”魂”が本当にあれば、きっと俺達はどんな結果でも笑って翌シーズンの話を出来るだろう。

『子どもたちは、ぼろきれのお人形に時間を費やす。
 だからそのお人形はとっても大事なものになる。
 それで、とりあげられると泣くんだね・・・』(by 星の王子様 サン・テグジュペリ)


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Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 13:00 │Comments(0)V・V長崎

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