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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2014年07月02日

専用スタジアム署名活動について

 水曜日に「(仮)茂里町スタジアムプロジェクト」の会見が行われた。
個人的には、これまでフットボールスタジアムに関する活動に3度も関わっており、
メディアとなった今でも、当時の立場や責任上、ノーコメントという訳にはいかないので少し・・。

 これまで長崎で起きた大きなスタジアムに関する活動は3度あり、
1度目は2006年に「長崎県にサッカー専用スタジアムを」というものであった。
これは、サポーター有志による活動であったが、周囲の色んな状況があったことと、
組織体制に問題があり最終的には2008年に長崎県議会に署名を提出し陳情して終わった。

 2度目は当時JFLのV・VARENがJリーグに昇格する為に必要な
長崎市かきどまり競技場の改修を求めたもので、陸協・ラグビー協会などと一緒に行った。
かなり良い感触までいったのだが、クラブ側の対応に甘さがあり、結果的に改修は行われずに終わった。

 3度目は2012年にV・VARENが茂里町に専用スタジアムを・・というもの始めた活動であったが
J昇格や県総の完成というビッグイベントの中でクラブ内での活動優先順位が下がり活動は下火となった。

 そして、今回の活動である。
今回の活動は「場所が茂里町」であることや理念を始め、3回目の活動の延長線上にあるものだ。
だが、今回活動を行うのは
(一般)長崎県サッカー協会・長崎市サッカー協会・長崎県ラグビーフットボール協会、
長崎市ラグビーフットボール協会、長崎商工会議所などで構成される
「(仮)茂里町スタジアム」プロジェクト実行委員会で、委員長は長崎県体育協会理事が務める。

 実行委員会がプランとして掲げるのはスタジアムは天然芝、フットボール専用、屋根付き、収容は2万人。
場所は「長崎市茂里町浄水場跡地」。建設費用の半分はtotoの助成金を利用し、残りを民間と行政が負担。
スタジアムを街作りの一環として考えており、10万人を目標に署名を集めて長崎市に提出する。
関係者によると長崎市議会の中にも賛同者が多くいると言う。

 非常に夢もあり、個人的にも絶対に取り組んで行くべき活動だと思う。
ただ、現状であるのは上に記した情報が全てであり、現実性、即効性は未知数な部分が多い。

 例えば、茂里町の浄水場は1基を残して閉鎖されているが、残る一基はあと9年使用される予定だ。
更に最近の報道で明らかになった通り、長崎市は近い将来の浄水場不足が問題となっている背景もある。
建設費が80億と試算されているが、浄水場付近は河川脇であり地盤工事を加えると90億以上はかかる。
ガンバ大阪などが財界中心にスタジアム建設の協賛金を集めているが苦戦しているのも現状だ。
また、ラグビーワールドカップの誘致は今月末に行政の方針が決る訳で、本活動で柱にするには難しい面もある。
それ以外にも、スタジアムの運営組織や芝の管理・養生期間、球技の住み分け・・など難問は多い。
具体的なことはまだ固まっていないと言える。

 なので1~2年どころか10年という長いサイクルの活動となる事を理解しなければならない。
その10年以上を少しでも短縮していこうという「スタート」の活動が今回の活動なのだ。
議会にも前向きな声が多いと言うのは本当に心強いし、
スポーツ界だけでなく商工会が積極的な理解と行動を示してくれている点は活動の大きな力だ。
茂里町にフットボールスタジアムを作る・・その長い活動の一歩目が今回の署名であり、
その署名が「茂里町浄水場の使用期間短縮」へつながる事もあるのかもしれない。

 夢に踊らされているだけでは夢は現実には出来ない。
夢のある話だからこそ、地味であろうとしっかりと活動を継続して現実に近づけていかないといけない。
この活動の鍵を握るのは、
燃え上がるような一過性の盛り上がりではなく、地に足を付けた芯となる物であり、
スタジアム建設が、一過性ではなく日常になった時にこの街に専用スタジアムが生まれるのだと思う。


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 20:00Comments(0)その他フットボール