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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2014年05月22日

2013年のV・VAREN決算関連のこと (後編)

前回の続き・・

では2013のV・ファーレンにおける費用を見てみる。
チーム人件費は費用全体の約32%。これは2012年のJ2クラブデータと比較すると低い部類に入る。
ちなみに一般的な企業人件費は収入の47%が適正とされ、これを超えるほど適正ではない。
V・ファーレンのトップチーム人件費が収入に占める割合は約32%。
これにはクラブのフロント人件費が含まれない数字だそうで、そちらは販売費及び一般管理費に含まれるそうだ。
その内訳が判らないので、あくまで推測だが、クラブの総人件費は47%以内に納まっていると思われる。

 一方で、他のJ2クラブと比しても高いのが試合関連経費で、
約16%と言うのは昨年のJ2クラブでは東京ヴェルディ(19%)、町田ゼルビア(17%)に次ぐ高さだ。
ちなみに昨年のJ2で最も割合が低い愛媛の4%、甲府の5%と比べるといかに高いかわかるだろう。
これは昨年問題となったスタジアム使用料減免措置が無かった事などが最大の理由である。
今年は減免措置などが受けられる事で下がると思われる。
ただし、取材によると代わりに補助金削減などがあるらしいので手放しで万々歳とはいかないが・・。

 あと目を引くのが販売費及び一般管理費の費用に占める割合が約38%と高い。
他のJ2クラブ中でも高い方に入る。

 こうしてザッと書いてみたが、基本、コンパクトな経営は出来ていると思う。
しかし、親会社を持たないクラブが今後も経営を成り立たせるには、
更なる経営の合理化と広告収入、入場料収入の地道な増加が必要だ。

グッズ収入を重視する人もいるだろうが、
グッズは広告や入場料に比して圧倒的に費用対策効果が低い(製作費が必ずかかる)。
まずは広告料と入場料だろう。

 その為の基本は結局、「集客」で、
人が沢山来る(入場料収入アップ)→人が来るから広告収入が増える(広告料アップ)
のサイクルを作っていかないといけない。

 ちなみに必ずアルビレックス新潟を例に無料入場券の配布を集客対策と挙げる人が多いが、
かつては有効だった方法は時代や環境によっては参考にならない事は記しておく。
事実上、強烈なオーナー企業が存在し、採算度外視で集客出来るクラブのやり方を長崎でやるのは過ちの元で、
当時の新潟の置かれた状況とその後、現在を調べて検証してみれば逆効果だ。
ナビスコカップを制覇した時に、地方クラブの鏡、大分に学べと言った報道を多く見かけたが、
その後の大分が辿った道を見てみるとそれがよく判る。

 親会社を持たない長崎がとるべきは
・出来るだけ沢山の人に来てもらう(集客)
・来た人がお金を払いたくなるサービスを提供する(運営の向上)
・集客力を呼び水に広告を集める(営業)
の流れをスムースにする事であり、
全ての事業が上記3要素のどれに該当しているか見失わないで企画・実行していくことだろう。

 その為に結局方針となるのは確固たるクラブポリシーと具体的なプランの策定だ。
スポーツで長崎を元気に・・・と言うならば元気の定義から含めて
長崎のサポーターが「○○だね」と言えるように。

 そんな事を考えながら、アウェイへの遠征費用に頭を痛める日々・・。
僕も確固たるアウェイ遠征方針を策定せねばな・・。  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 22:00Comments(0)V・V長崎