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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2012年05月31日

世界の書評から ~順調に墓穴を掘っている編~

俺が読んだフットボール関連書を適当に紹介するシリーズ。
副題は例によって意味はない。

最初の1冊はこれ



サッカー選手の正しい売り方 by小澤一郎
移籍についてザックリ説明すると、
前まで日本人選手の移籍には日本独自のルールがあったのだけど、
国際基準化が導入され今の日本では色々問題が起きている。

欧州での活動経験を元にそういった問題・・選手移籍、特に近年問題視されている
“0円移籍”などを扱った本。中田浩二や岡崎など実例を挙げて説明している。
これらの問題は制度の問題や人材の質の問題もあるのだけれど・・
根底にある問題として著者が指摘するのはサポーターやファンの
「クラブありきではない姿勢」と指摘している。

「選手が可愛そう」「選手の人生が・・」とかの事で、
欧州では高値で売れる予定の選手が移籍を拒んだ為に(クラブ経営に損失を与えた)として
試合から干され、ロッカールームからもつま弾きにされる事実などが紹介され、
それが欧州ではファン含めて当然と受け取られている。
(但し、同じように失敗すればフロントも簡単に切り捨てられる)
一つの真実であり真理ではあるのだろう。
移籍とかそういう物に興味がある人はどうぞ。


んで、次は上記の「サッカー選手の正しい売り方」で
岡崎移籍問題のキーマンとしてやや悪役扱いされている
ロベルト佃氏のサッカー代理人という一冊。



上の本とは違って、ロベルト佃という人の代理人としての
考え方や世界の代理人事情や状況などが書いている・・実用書っぽい一冊。
上の本で取り上げられている岡崎移籍問題についてはチョッと触れる程度。
代理人の世界に興味がある人はどうぞ。
ちなみにこの本でも
「個でなくチームを応援するのが真のサポーター」と述べていて、
日本では選手に過剰な思い入れが強く、それは世界的に珍しいという意見を述べている。
別に世界=正しいという訳でもないが、
世界的には珍しい部類という理解は必要なんだと思っている。

今回はこの2冊。
毎度お馴染みサッカー批評やらサッカーダイジェストを取り上げようかとも思ったがやめとく。
現在のサッカー本のトレンドは”クラブ経営”だ。
クラブライセンス制度が始まる為なのだと思う。
ちょっと前は戦術論だった。
南アフリカワールドカップの代表からバルサまで・・。

どの本も同じトレンドを追いかけるのは申し合わせでもあるのだろうか?
市場のニーズと言えば聞こえは良いが、そんな本が口をそろえて
もっと個性的な選手、チームの必要性を訴えているのも変な話だ。

野も山もみな一面に黄色なら
アホウになって白を買うべし。
(最後の相場師 是川銀蔵)  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 17:28Comments(0)書籍・雑誌