2009年07月15日
週末のアルテ高崎戦対策を考える②
これが前回アルテと戦った時の長崎のフォーメーションとスタメン。
アルテの守備システムがラインディフェンスなのは昨日話した通り。そして実際の守備の仕方はゾーンプレスディフェンスである。
簡単に言うとプレスディフェンスは「ボールを持つ相手に最初にチェックにいく選手を中心にプレッシャーを次々にかけて相手に自由にさせない守り」だ。
このプレスディフェンスは大きく3つ弱点がある。
・ダイレクトを交えた早いパスワーク
・ポイントを決めたドリブル
・プラスの裏を突くロングパスやサイドチェンジ
所が、アルテと対戦した長崎の場合、「ポゼッション」とは名ばかりの早いパスワークのないサッカーだった為に簡単にプレスの餌食となった。
ドリブルは効果的な筈だったが、この試合で山城がFWで最前線にいた為にドリブルで切れ込む場所が少なく、山城自身が広く動きすぎて、もう一人ドリブルで勝負出来る神埼は持ち味を出せなかった。
サイドチェンジ、ロングパスもこの時期に中途半端なショートパス主体サッカーにこだわる余り少なく試合中に滅多に出なかった。
つまり・・長崎は完全にアルテの守備の仕方に対して「やってはいけない事」を繰り返して攻撃していたんである。
では、どうすれば良かったか?次の対戦でアルテの守備の仕方が間違っていないならどうすれば良いか?
ドリブラーを2列目においてポイントを決めて勝負させ、フリーランニングとサイドチェンジを徹底!
ラインディフェンスとプレスディフェンスには共通して「ドリブルに弱い」「サイドチェンジ」「相手の飛び出しの動きに弱い」という弱点がある。
ラインディフェンスの場合はラインとラインの間を割ってはいるようなドリブルやフリーランニングに弱い。
図で言う黄色と赤の線の間がラインの隙間だ。
そして、ゾーンプレスディフェンスは損とゾーンの間・・つまり相手選手の守備エリアの間を狙うドリブルや飛び出しに弱い。
また、ゾーンで守る場合、横にポジションチェンジを繰り返しているとズレが生まれやすい。
つまり、2列目にドリブラーを配し、ボランチ、SBが飛び出しながら、サイドチェンジを繰り返す事・・それがアルテの守備陣が最もやられたくない戦い方。
山城、神崎、竹村・・といったドリブラー、由紀彦、元気、武男といった長いボールを正確に蹴れる彼らを様々に組み合わせながら、交代をしていけばアルテの守備に混乱を呼べる筈だ。
ここまで長崎は「これに勝てれば!」っと言う試合をことごとく落としてきた。
ここで勝てるかどうかが後期の長崎が本当に変われたかの試金石として問われると思う。
2009年07月15日
週末のアルテ高崎戦対策を考える①
かなり初心者無視で書いてしまいます。多分、誰も読みたがらないだろうな。^^
高崎は今年、全員がしっかりと守ってカウンターを狙うチーム。
前期の対戦で長崎はボールを持たされた状態にされ、手数は多いが怖さも決定力も低いサッカーを展開して完敗を喫した。
あの試合でアルテは2枚のブロックを使ったゾーンディフェンスを行っていた。
簡単に言うと下図。
●がアルテの選手。アルテは4-2-3-1もやるけれど、わかりやすく4-2-2-2で表記。
物凄く大雑把に言うと赤いラインの第1守備ブロック、そして黄色の 第2守備ブロックの2枚重ねて守る。点線があいての攻めてくるコース。基本的に①で攻めてくれば第2守備ブロックのAのコンビで守り、②でくればB、③で来ればC。
少し乱暴に表現すると2枚の守備ブロックで守る高崎の守備はラインディフェンスと呼ばれる守り方。
ラインディフェンスは守備の際に味方が一定距離を保ってラインブロックを形成。守備バランスを崩さない事を最重要課題にする。
本来難度が高い守備の戦術なのだが、
アルテは
・「攻撃は前線の選手に任せる事でスタメンの多くを守備に集中」
・「選手が戻る位置を決めて常にそれを守る事」
・「攻守の切り替えのスピードを徹底」
の3点のみに集中した事で機能させていたように見えた。
つまり、ラインディフェンスの基礎だけを徹底し、高度な応用部分は割り切って捨てたと言うべきか・・。更にアルテの場合、両ストッパーとボランチが上手く対応した事でやれていたんだと思う。
シーズン前にアルテがかなりフィジカル強化に力を入れていたと聞いていたが、恐らくこのスタミナを浪費する「攻守の素早い切り替え」を実践していたからだろう。
守備バランスの維持が重要だから、相手がボールを持っている時は、安易に勝負の守備を仕掛けない。だから、相手の攻撃陣は一気に突破しないで、変に崩そうとすると、時間ばかり浪費して相手のペースに落ちる事になる。前の長崎-アルテ戦でボールを持たされた状態だったと言うのはこの事を指す。
そして、もう一つの問題点が、その時の長崎のスタメン構成だった。
続きは明日。