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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2009年06月03日

印刷戦の戦術

佐川印刷の戦術を物凄くザックリ説明すると
動き回って前線から徹底してプレスをかけ、ボールを奪ったら素早く相手DFの裏のスペース目掛けてボールを出して味方を走らせ、最後はかならずシュートで終る」だ。



立ち上がりから印刷は前線が徹底してプレスに来た。
更に攻撃で再三に渡ってDFの裏を狙うボールを打ってきた。
運動量で劣った長崎は完全に受身に回る。



A1



図のようにDF陣は次第にジリジリ後へ下がり布陣は間延びする。
このスペースを守る為に更にボランチまで下がる。



A2

長崎の布陣は図のようにイビツになるのは当然。

しかも後方から長いボールを狙うにもプレスの為に前を向いてボールを蹴れない。
止む無くプレスの薄いサイドへパス。
これはサイドへ展開ではなく、サイドに出さざるえないよう追い込まれていただけ。



サイドがボールを持つとすかさず印刷のSBがマーク。
マークがついてる間に印刷の他の選手は攻守の切り替えを終え守備陣系は整う。



ここに火に油を注いだのがサイドハーフの人選だ。
左が山城、右が大塚。どちらもドリブラーだ。
現在の長崎はサイドを突破して、中に切れ込む・・もしくはクロスというのがサイドの攻撃パターンだが、ドリブラーである2人はクロスよりドリブルで勝負する為に中に切れ込むパターンが多い。



つまり、守備の人数が整った印刷のコンパクトな布陣の中央めがけてドリブルで侵入する場面が増える。相手にとって飛んで火にいる夏の虫状態だ。



しかもドリブルは強力な武器だが・・単なるスピードで言えばパススピードには敵わない。カウンターチャンスにドリブルする事で相手に守備陣系を戻す時間を与えるという完全な後手となった。



ドリブルは大きく3つの種類に別れる。
有効な攻撃へつなげる為の「つなぐ」、時間を稼ぐ「キープ」、相手を抜く「勝負」。
この勝負のドリブルはチャンスには有効だが、攻撃の組み立て段階では危険だ。



しかし、今の長崎の・・いや、山城はのべつまくなしに勝負だけをしている。
それがチーム全体に影響を与えてしまっている。



では、どんな手があったか?
サイドからアーリークロス、ロングボール含めて相手のDFライン裏を狙えば良い。
プレスの薄いサイドなら前を向いて落ち着いてクロスが上げられるし、相手DFラインを狙ってアリが飛び出す事で印刷のDFラインを下がっていく事も期待出来る。
相手DFラインが下がれば元気が落ち着いて前を向いてボールを持つ事が出来て生きる。プレスで来る相手、コンパクトな布陣にロングボール戦法は常識レベルだ。



長崎には由紀彦や梶原といったロングボールの蹴れるサイドがいる。平田翔太もクロスを得意とするタイプだ。TDK戦でもチャンスを作っていた。彼らを起用するだけで随分と流れは変ったろう。



また交代も短絡的過ぎ。
後半FWを増やして攻撃に出た。3-3-4となった。
FWの数が増える=攻撃力アップではない!



例えば前線に4人もFWが居て、山城がサイド切れ込んで行けば合計5人がピッチの横幅に並ぶ状態となる。単なる渋滞状態だ。
有光はサイドに流れたり、前や後に動いて勝負するFWだ。あれだけ渋滞すれば動けなくなり働けない。阿部は縦のスピードが持ち味だ。前があれだけ渋滞してはスピードを発揮するスペースはない。



せめて後方から長いボールをゴール前に放り込んで競らせるならば話は判るが、長いボールを前に蹴れる選手はDFにもMFにも殆どいなかった。武男も元気も下がっていた。



自分の主観を言わせて貰うと・・
長崎は選手の起用とポジション、役割を一部変えるだけで中位まではすぐにでも上昇できる。それは間違いない。



今季全てを任せて現在の成績と状況だ。
これまでのやり方が間違っていた証拠だ。次は別のやり方を行うべきだ。
プロならば結果の為に意に沿わぬ方針にも従うべきだ。
それは監督・選手・フロント全員が同じ。それが出来ないのならプロを辞めるべき。



何かを変えるべき時が来た。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 18:11Comments(0)V・V長崎