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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2009年01月05日

見る目、解説、肥える

少し想像してみてほしい。



あなたは野球の監督だ。
あなたのチームは今守備をしている。8回裏1アウト、ランナー1、2塁。
迎えるバッターは、この日ここまで5打数5安打の4番。
一方、その次の5番打者は、この日5打席凡退中。いずれも内野ゴロ。
攻撃側のチームにはもう打力のある控えはいない。
監督のあなたが、バッテリーに指示を出すとしたら・・最もオーソドックスな指示は?



・・・・



・・・・

多分、大半の人が、「4番を敬遠で歩かせて5番と勝負!」と考えた筈だ。
満塁にして5番の凡打でダブルプレーを狙う・・俗に「満塁策」と呼ばれる奴だ。野球をやっていた人だけでなく、野球を実際にやった事がない女性でも結構普通に判ると思う。



でも、これちょっと考えて見て欲しい。野球を知っている人間からすれば当然の策でも、普通に考えれば、結構高等な作戦と言えないだろうか?
目先の打者をワザワザ歩かせて、満塁をあえて背負う・・しかし、それが実は有利。
リスクを計算した上でより成功の確率が高い勝負を選択する・・充分高等だ。



この戦術やらセオリーが経験者は元より、女子供に至るまで浸透しているのが野球というゲームがいかに日本に根付いているかの証明で、同時にファンの見る目が肥えている実例だ。



翻ってサッカーはどうだろう?

3バックは通常3トップと相性が悪い。
4バック時のサイドバックの動きの基本は振り子の動き。
相手のサイドバックにはDFは通常、中央に絞って守る。
ゾーンでの守備はゾーンの間に飛び込んでくる動きに弱い。

・・全て基本中の基本だが、そこいらにいる人は知っているだろうか?
同じ4-4-2でも、中盤フラット、ダイヤモンド、ボックス、FWが横に並ぶ、縦に並ぶで、それぞれ変わる特徴を把握してるだろうか?

FK時のキーパーの動きを見て、キッカーの想定するどのコースを壁で消してるか?ボールと近いゴールポストの対角線上に背の高い選手がいるか確認しながら見た事は?

CKの守備の時にニアに背の高い選手がいるか確認した事は?



恐らく・・経験者以外はほとんど、そんな事は考えてないと思う。
「難しく考えなくても良いじゃないか?」という声もあるがろうが・・その辺を理解した方が試合を更に理解出来る事は野球の敬遠策が教えてくれている。

野球との差は何だろう?
歴史であり、浸透度であるのは間違いないが、最も判りやすいのは・・マスコミの解説レベルだと思う。

野球の場合、展開がサッカーほど速くなので解説をしやすい。そういった戦略や読みをする時間がある。しかし、それを差し引いても大きいのは「戦略もまた野球の醍醐味の1つ」と理解して解説している事だと思う。



サッカーの場合まだ「選手・技術ありき」の解説が主だ。選手解説、技術解説、展開解説、状況解説、希望解説・・これらの中に戦術、戦略解説が多く顔を出した時に、野球ファンの見る目に並ぶのではないだろうか?



長崎にその解説はあるか?

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 01:25Comments(0)応援とか