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Posted by のらんば長崎運営事務局  at 

2015年03月07日

当たり前の11度目の開幕戦

 鬼スローペースがすっかり板についてしまった最近のKLMブログ。
決してドまぐれて更新しないとか、何かに抗議してストライキとかではない。
単に、正々堂々と色々他にやることを優先しちゃったり、ウッカリしていただけなのだ。
漫画「ガラスの仮面」の愛読者のように、穏やかな目線で見守っていただきたい。

 さて、この開幕までの間にやっていたことに色んな媒体に記事を書かせてもらったというものがある。
・月間J2マガジン
 (V・ファーレン関連記事全部)
・2015 V・ファーレン長崎公式イヤーブック
 (高木監督/丹治強化部長/寺峰アカデミーダイレクターインタビュー、所属全選手紹介文)
・V・ファーレン長崎後援会会報誌
 (リーグプレビュー、服部GM/李栄直インタビュー)
・あぴっ!04号
 (V・ファーレン関連記事全部、杵の川 瀬頭社長インタビュー、各コラム)
・V・ファーレン長崎公式ホームページ
 (インタビューコーナー「SPIRITS of V・VAREN」)
・2015 V・ファーレン長崎公式マッチデイプログラム
 (リーグプレビュー、対戦相手紹介、表紙コラム、選手コメントなど)
V・ファーレン長崎関連はこんな感じで、それ以外にもあるのだけど、それはここでは省く。
どれか良かったら読んでいただけるとありがたい。

いよいよ明日は開幕だ。
幸い、今年も無事に開幕を迎えられそうで、11年連続でクラブの開幕戦を見ることになる。
1度も欠かさず開幕戦と最終戦を観戦するのは何年続けられるだろう?
2005年に青年監督だった岩本さんは専務取締役になり、
14番を背負って絶大な存在感を発揮した武男さんはクラブでトップチームコーチとU-18の監督。
22番だった渉はクラブの広報を経て、今年から運営の責任者となった。
2番を背負ったCBの堀川と19番でドリブルで左サイドを制圧していた栄二は国見高校で監督だ。
何とまぁ・・人も環境も時代も変ることか。

10年前の僕が今の僕を見たら何と言うだろうか?
「まだやってんの?」か「凄いな、お前」か??
多分・・10年前の僕はこう言うだろう?
「で、そっちのV・ファーレンどうよ?」
そして、今の僕はこう答える「今年も凄いよ、俺の長崎は(笑)」

そのあと、僕は10年後の僕にこう聞くのだ。
「で、そっちのV・ファーレンどうよ?」
10年後の僕は笑いながら「今年も凄いよ」と答えるだろう。

当たり前のように・・当然のように・・。
それが僕の人生なのだから。

明日は当たり前に開幕戦だ。




  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 20:16Comments(0)V・V長崎

2015年02月27日

H26年度長崎県U-18地域リーグ順位決定リーグの話。

2月11日(水)は長崎県U-18地域リーグ 順位決定リーグへ向かう。
長崎県のU-18年代は全て県リーグで戦っており、日本の頂点を極めるには、
県リーグ→九州プリンスリーグ→プレミアリーグ西→チャンピオンシップと数年がかりで勝ち抜かねばならない。
ワンピース風に言うならば。イーストブルー→グランドライン→新世界→ラフテルみたいなものだ。
しかも気が遠くなることに、県リーグは県1部、県2部、県地域リーグA~Dと別れている。
BLEACHで言うならば、護廷十三隊隊長(県一部)、副隊長(県二部)、一般隊士(地域A~D)みたいなものだ。

 H26年度にV・VAREN長崎U-18は
長崎総科大附3rd、瓊浦2nd、大村高、佐世保工、諫早高、長崎南、大崎高、猶興館
が属している県地域リーグのBを見事に突破して
県2部入りをかけて他のA、C、D組代表との順位決定戦へ挑んだ。
他組の代表はAが創成館、Cが大村工業、Dが島原工業。
この中で最大の強敵となるとやはり新人戦ベスト4の創成館。
何しろ県リーグの制度上、まだこのカテゴリではあるが、
明らかに県1部クラスの実力を持つチームだ。このカテゴリでは10-0とか15-0のスコアを連発している。
「初心者向け アニメを語る会」とかに講師を頼まれて行ったら
宮崎駿さんとかウォルト ディズニーが生徒だったみたいなものである。半端ないのだ。


 そして1月31日から行われた順位決定リーグは2試合を終えた時点で
1位:創成館(○大工、○VVN)
2位:V・VN(○島工、×創成館)
3位:大工(×創成館、○島工)
4位:島工(×VVN、×大工)
2月7日に行われた事実上の首位決戦、創成館―VVNに2-0で勝った創成館がすでに昇格を決定。
そして最終戦のカードがVVN-大村工業、創成館―島工。


VVN-大村工業は、VVN U-18は主力が怪我や修学旅行で不在ながらもやはり力差が大きい。
ほぼハーフコートゲームで試合は展開。
トップチームと同じ3-4-2-1の布陣でやはりかなり攻撃的。
だが、早い時間帯に先制点を挙げたが、全体的にミスが多く中々追加点が奪えない。
すると後半にメンバーを多く入れ替えたこともあって、ミスから失点し1-1。


この後、やや大村工業に攻め込まれる展開が続くが、突破から得点を重ね4-1に。
その後1点を返されたが終盤に追加点を決めて5-2。
ややガチャガチャした試合だったが順当に勝利して来年度からの県2部入りを決めた。


 創成館はメンバーをやや落としながらも島工に7-0で大勝し全勝で昇格に花を添えた。
ただ、久留監督が言う通り、創成館はもっと高いレベルを目指す域に達しており、
目指すのは当然県2部リーグを1年で駆け抜けることと、高総体、選手権だ。
2011年に11人の選手どころかサッカー経験者を探すことも大変だった頃から
僅か4年でここまでもってきた久留監督の5年目に期待したい。
ただ、これからは完全に「追う創成館」ではなく「追われる創成館」になる。大変だとも思う。

 今回2位となったV・VAREN U-18も当然狙うのは「県2部」の1年突破だ。
「やっぱり最大の相手は創成館になるでしょうね」と原田監督もリベンジを狙っている。
かつて一緒にV・VAREN長崎のユニフォームを着て戦った2人が
指導者としてしのぎを削るのは本当に見ていて楽しい。
ちなみに、この日のU-18のベンチには久留と長くCBでコンビだった加藤寿一がいた。
これもまたたのしい!

 同じ日、九州クラブユースU-17で同グループのギラヴァンツが敗れ
V・VARENは1位でグループリーグ突破が決定した。
1週間前の鳥栖U-17との試合で勝ったのがやはり大きかった。
そして現在一位リーグでアミーゴスを破り3月の試合でアビスパに変えては九州制覇だ。
そして2月にはやはりV・VARENのOBである
堀川純一、小嶺栄二率いる国見が久々に九州新人戦で活躍し準優勝した。

みんなまだまだ頑張ってるなと思う。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 00:50Comments(0)V・V長崎高校・ユース

2015年02月19日

宮崎キャンプに行ってきた その②

 15日の日曜日はV・VAREN長崎の宮崎キャンプへ向かう。
よく「どのくらいキャンプ行ったんですか?」と尋ねられるのだが、
沖縄キャンプ以来、物凄く慌ただしく行ったり来たりしているので物凄く自分でも計算し辛い。
海外に行った訳でもないのに
「えっと日付的言うと・・」などという単なるカッコつけのイヤミの台詞みたいな状況だ。
激しくウザい。

そんな何度目か判らないキャンプだ。
今回のTM会場でもある清武総合運動公園はプロ野球のオリックスがキャンプを張っており、
巨人やホークスのキャンプ地までの無料送迎バスがあったりして、もう野球一色だ。


 この日はジェフ千葉とのTMで45分×4本(90分×2本)。
基本、TMで重視すべきは内容や狙いがどの程度実践出来たか・・なので結果はあまり参考にしていない。
勿論、勝つのが一番良いが、あえて選手を試す時もあるのでスコアや勝敗は自分の中では二の次だ。
その上で始動以来、沖縄-宮崎と見た中で言わせてもらうなら、
これだけ新加入選手が多い中で、よくチームがまとまってきたなということだ。悪くないと思う。


 最初の90分は0-3で敗戦したが、狙う攻撃の形自体は作れており、あとは精度の部分だけだと感じた。
まだ「攻撃の選択肢を増やさないといけない(花井)」とのことだが、
メンバーが多く入れ替わった割に昨年並にチャンスは作れているのは良い兆候だと思う。
花井君も「周囲との呼吸や連携はだいぶわかってきた」と語った通り、
前見たときから随分とパスでチームを操る場面が増えていた。


 守備に関してはミスの部分かなと。1失点目はミスで失点。
その直後にも失点するなどズルズルと行ってしまったのは痛い。
ただ、刀根君が良い動きと判断でグンと存在感を増しており、ミスが減っていけばDFもかなり安定すると思う。

 2本目の90分は互いに個の方が目立った展開で1-3。
ただ選手それぞれの個性はハッキリ出ているので今後が楽しみではある。
現在、チームのベースとなる部分は出来ているが、
選手のレベルも拮抗しているので組み合わせや位置はまだまだ動く可能性がある。
流れを変える途中起用という意味でも、ドリブルや高さなど個性がハッキリしている選手が多い。
ベンチメンバーまで含めるとかなり競争が激しいままシーズンに入るだろう。


 試合後は宮崎駅へ行き高速バス乗り場へ向かう。
長崎のメディアの多くが同じ方向だったので、バスの中や宮崎駅で「あぁ、どうも」と会ったりした。

思い起こせば10年前の2005年4月。V・VAREN長崎の初公式戦が宮崎だった。
その頃も一人で高速バスに揺られて長崎から行った。
10年経って、また高速バスで長崎へ戻る・・。
よくもまぁ、10年もやっているもんだと自嘲すると同時に、
そういうムチャを10年経ってもやっている自分に嬉しかったりした。


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 15:00Comments(0)V・V長崎

2015年02月09日

日曜の宮崎キャンプ

 まだまだ慌しい中ではあるのだが、どうしてもガマン出来ずに週末は宮崎キャンプへ行く。
ル・マン24みたいに過酷なスケジュールなので、
最初から一人で行くつもりで準備をしていたら、神の子=Sさんから
「藤原さん、去年もキャンプに行きましたよね?自分も一人で行くつもりなんですが、駐車場ありますか?」
と連絡が入る。聞けば自分の軽自動車で行くという・・。
Sさんをご存知な方はピンと来たように・・危ない。これはもう危ない匂いがプンプンだ。
普通に車を走っていたら、変な女に絡まれたり、
10度を超えるひき逃げに合い(車はひき逃げをするのが社会常識)と
思い込んでたりする人間が何もなく宮崎に行ける訳がない。
なので急遽、車に乗せていくことにした。

 夜の高速をひた走る。風景的にはGET WILDだ、シティーハンターだ。
♪アスファルトタイヤを切りつけながら、暗闇はしり抜ける~♪
えひのSAで雄さんと丸田さんと合流し、朝日を見て、そのままキャンプ地の清水台へ。
寒い!半端なく寒い!風が強い!


まるでWHITE BREATHだ!T.M.Revolutionだ!
♪凍えそうな季節に君は愛をどーだと言うの~♪
 そんなんどうだって良いから冬のせいにして暖めあおう~♪
と「その会話、噛み合ってないんじゃない?」的な歌詞を口ずさみながら取材へ向かう。


 この日の練習はリスタートの確認や攻撃の形が中心。
今年はキッカーが出来る選手が多く人やサイドを変えながら数パターン。
三好GKコーチが色んな状況での守り方の説明が入る。
攻撃の形については、まだまだベースとなる考え方を共有させている段階ではあるが、
選手個々はそれぞれ特徴を徐々に出せているようで、あとは選手同士のイメージすり合せの部分かな・・と。
あとは、点を取る感覚を各選手がどれだけ持てるかだろう。


TMなども始まったが、ようやくベース構築が始まった段階でもあるし、
この時期は結果など気にせずにチーム作りをおし進めて欲しいものだ。
午前練終了後は高木監督以下スタッフは居残り、地元の子供たちへサッカー教室。

 この間にこちらは食事を・・と地鶏を食べに行きたらふく食べる・・っと、
「午後練習は中止」との連絡。予定を切り上げて早めに長崎へ戻る事にした。
今回の宮崎土産は、宮崎ローカル万能調味料”マキシマム”!
凄まじい突風が時折吹く中、22:00頃に長崎着。
帰宅と同時に翌日の仕事の準備をしながら・・
そんなんどうだって良いから、冬のせいにして寝ることにした。
そんな日曜日。
  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 23:07Comments(0)V・V長崎

2015年02月05日

沖縄キャンプに行った話 後編


 前回の続き。
沖縄取材第2陣は諸事情があり、沖縄に朝イチで入る必要性から、
月曜の深夜にまず長崎を出て佐賀へ向かう。
佐賀まで行けば福岡空港6時着の高速バスがあるのだ。


長崎→佐賀→福岡→沖縄とまるで逃亡者のような目まぐるしいルートで9時に沖縄着。そのまま取材。

 取材を終えてから、今季初となるトレーニングマッチ「長崎vs.琉球大学選抜」へ。
試合は35分の3本。3本共にメンバーを入れ替えて全選手が出場した。
選手の個性というのは試合でしか判らない部分が多く、
連携や動きについて不安はあったが、元々の個人能力の差もあって3本共に無失点で勝利。
特に1本目は既存の選手と新加入選手の個性が上手く噛み合っており、
現時点に限ってだが、軸になりうるメンバーだろう。
2本目はミスが多くやや停滞したが3本目はまた少し盛り返した感じだ。
個人で言えば、梶川、深井、植草、ヨンジェあたりにキレを感じたし、
三鬼、岸田、北川、木村あたりも非常に面白いと思った。
この日はその後、ホテルへ戻り引きこもって原稿を書いて終了。

 翌日の午前練習はボールを使いながらのサーキットメニュー。


ペットボトルにボールを当てたり、ボレーでコーンを狙ったりと
ゲーム性が高く、選手もかなり楽しんでいたようだ。


ペットボトルにボールを当てるメニューがどの選手も予想外に苦戦し合計で20~50本くらいかかる中、
スティペがシュート2本で終わらせ・・脱帽。


 午後練では、戦術の練習も始まり沖縄キャンプも仕上げなのだなと感じる。
この日は攻撃の基本が主だったが、中々イメージが共有できており、見ていてかなりテンションが上がった。


 この後は簡単な選手取材を終えて那覇空港へ行き九州へ戻る。
中々にハードなキャンプ取材ではあったけれど、取材を通じて色んな話を聞くことが出来て、
行ってよかったなと思うと同時に、沖縄行きに助力してくれた人に深く感謝。開幕までもう1か月程度だ。

*写真は雰囲気を伝えるのが目的なのであえて誰が誰か判らないような物を使ってます。
 
  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 17:00Comments(0)V・V長崎

2015年02月04日

沖縄キャンプに行った話 前編

 冒頭から言い訳に入るが・・この時期と言うのは開幕へ向けて
色んな物が同時進行で動くシーズン1年で最も忙しいシーズンである。
思い返してみると正月はもう遥か昔のことのように思えるほど、
この1月は慌ただしく光陰矢のごとし・・どころか光陰サイボーグ009の加速装置のごとしだ。
ブログを書けないのもやむを得ない。
世間ではHunter×Hunterのように連載が掲載されるだけで騒ぎになる
永遠に終わらないと思わせる漫画もあるのだ。僕は悪くない・・多分・・きっと。

そんな中で1月に行われた沖縄キャンプへ行ってみたので、その辺をツラツラ~っと。

 沖縄着は土曜日の夜。
とりあえず到着してすぐに沖縄のスポーツバー”カンプノウ”へ行く。
ここに行くのは4、5年ぶりだ。それまでは毎年のように行っていた。
カンプノウのマスターは16年に渡って沖縄でJを目指すチームのサポーターで、
会うたびに「もう俺も引退だよ、体力がもたん」と毎年言ってる
引退するする詐欺な引退しきれないプロレスラーみたいな人だ。
ちなみに今回は少し言うことが変わっており、
「熊本、北九州、長崎、次は鹿児島か?・・良いんだよ、
 どのチームもウチを踏み台にして追い抜いていけば良いさ」
とまるで女性週刊誌に載る「私を愛した男たち」とかの手記みたいなセリフを吐いていた。

 翌朝はレンタカーを借りてV・ファーレン長崎のキャンプ地である東風平へ。


芝や見学席は改修され綺麗になっており、かつては周辺も一面のサトウキビだったのが随分と開発されていた。
練習はほぼフィジカルメニュー。
天候もかなり暖かく怪我の心配は随分と少ない。若干の体調不良など以外は故障者もなく良い感じだ。
やはり、去年からいる選手はベースが出来ており体もかなり動いている。
新加入選手では梶川君は体幹トレーニングも綺麗な上、体力的にもついていけているように感じた。
この日の午後からは、アジアカップに参加していた栄道君も合流し、新ユニフォームを着用しての撮影。
フィジカルとコンディションの調整を主眼に置いていることが強く感じられる沖縄キャンプ前半だった。


 この後、ソーキソバを食べて那覇空港へ行き九州へ戻る。
次の沖縄入りは火曜朝だ。
飛び石で沖縄往復を繰り返すというのはさすがに初めての経験だ・・という所で次回へ続く。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 01:06Comments(0)V・V長崎

2015年01月26日

2015 V・V長崎 新シーズン②

前回の続き。

さて、今回のチーム編成で過去3年と違うのがヘッドコーチと、強化部長の交代だ。
安達ヘッドコーチは2013シーズンにはヴィッセル神戸を率いてJ2を戦い2位でJ1昇格を達成。
昨年も引き続き神戸の監督としてJ1を戦った人である。

クラブは安達氏ヘッドコーチ就任について
「監督は非常に孤独で孤高な仕事であり、監督経験者にしか理解できない部分がある。 
 監督を経験している安達ヘッドコーチだからこそ、高木監督を支えられる面もある・・」
という意味の説明を行い、安達ヘッドコーチも同様の気持ちを述べている。
高木監督自身も、「J1経験チームが半分を占める今年のJ2で昨年までJ1で戦った安達ヘッドコーチは
生きた情報も持っており、その点でも良いタイミングで来てくれた」という旨の発言を会見で語った。

安達ヘッドコーチも新体制発表会見で2年前に長崎で戦った時のゲームを引き合いに出し、
「ゲームに勝利したが、内容は長崎が上だった。盛り上がりも含めて長崎の将来にポテンシャルを感じた」
と述べており、ヘッドコーチ就任のオファーも即決と言うほどの早さだったということだ。

また、丹治強化部長はJFL時代からベガルタ仙台(ブランメル仙台)を支えた人で
仙台サポーターをして「サポーター以上に仙台を愛している」とまで言わしめた人物だ。

個人的にも、つい目の前のシーズンに力が入り過ぎな強化スタッフが多い中で、選手だけでなく
チームやクラブや監督、スタッフも含めて熟成を待つことの出来る
稀有な強化部と感じていた人だったので長崎入りを知った時は小躍りするほど驚いたものだ。
既に何度か話をさせていただいたが、20年に渡って色々な部署に関わりながらやってきた
”現場の叩き上げ”としての自信や覚悟がそこかしこにあり、非常に頼もしく感じる。

丹治強化部長については、服部GMにとっても「意中の人」であり、今回迎えられたことを本当に喜んでいる。
その丹治強化部長が長崎入りを決めた理由も「長崎にポテンシャルを感じた」というもの。

個人的な意見として言わせてもらえば、この2人の獲得は、今後のクラブ・チーム強化にとって
現役代表選手を獲得した以上の成果だと思う。

また、丹治強化部長の招聘に伴い強化部長を退き、GM専念となる服部GMだが、
新体制発表後の定例会見で取り組みたいことを5つ挙げた。

①ハード、ソフト両面でのトップチームの環境整備
②アジア戦略
③クラブスタッフの育成
④経営の安定
⑤地域との連携

実はあと一つあるらしいが、会見では教えてもらえなかった(笑)。
それぞれに向けて既に動き始めているものも多い。

「J1に昇格するためのクラブではなく、J1で戦えるクラブ作り目指す」はチーム、クラブ共通の目標だ。
全てのプロクラブには「スポーツで街を元気に」というのが理念としている。J1でもJ3でもそれは変らない。
だが、各地域やチームに応じてそれぞれ理念を実現する方法は違っている。

同じように所属するカテゴリーにも優先すべき目標がある。
J2に昇格したばかりのクラブが、最終的な目標として世界1を目指すべきだが、
イキナリ世界1を目指して活動するのは無理だ。
それは初めて自分の店を持ったオーナーが、明日の仕入れより
界1のレストランにするために2号店の土地を探し回る方に力を入れるようなものだと思う。

そういう意味でJ2クラブの最優先目標は
「クラブを倒産させないこと」、「クラブの経営安定化の方法を探すこと」だ。
その上で次の目標は「J1への準備を整える」となる。
例えば自前の練習場も持たない、ユースは県内最弱、監督が主務も兼任のクラブがあったとして、
そんなクラブがJ1で戦えるだろうか?
国内最高峰のプロリーグであるならば、やはり練習場は自前で確保し、
ユースも優秀な選手を輩出し、チーム内にもそれぞれ専門のスタッフを抱えるべきだ。
それがプロへの憧れを強くし、プロの価値は更に高まるのだから・・。

「J1で戦えるクラブ作り」へ向けて勢いを増す・・そんなシーズンとなってほしいものだ。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 21:11Comments(1)V・V長崎

2015年01月19日

2015 V・V長崎 新シーズン①

 年が明けてチームが始動すると、今シーズンへ向けた色々な企画や依頼が増える嬉しい時期。
そのために中々、ブログを書くヒマも無いのだけれど、1月15日にチームも始動したので、
このあたりをなぞりながら、補強や新体制などについて簡単にサラ~っとだけ書いてみる。

 なぜサラ~っなのかと言うと、補強や、新チームについてなど色んな媒体さんから依頼を受けているので、
ここで詳しく書いてしまうと、出版不況の時代にあっても依頼をくれる編集部に面目が立たないのだ。
日本は資本主義国家であり、僕もカスミを食っては生きていけない。

 かの大歌人「石川啄木」ではないが、
「はたらけど、はたらけど猶(なほ)わが生活(くらし)楽にならざりぢっと手を見る」
この苦しい胸の内を察してくれるとあり難い(笑)。

 ちなみにどうでも良い知識だが、石川啄木は
この当時、平均月収の2倍以上のお金をもらいながら、芸者遊びで月収54か月分の借金を作ったり、
交際していた芸者をお金で別の男に平然と売り飛ばしながらも、その女性に後に堂々と借金を申し込んだり、
「一度でも我に頭を下げさせし、人みな死ねといのりてしこと」
と逆ギレ感満載の句を読んでいる人です。
そりゃあ、いくら働いても(それ以上に遊ぶので)暮らしは楽になりませんね。

 ハンパなく話題がそれまくったが、ではチームの方を見てみよう。

 シーズン前・中に他クラブへ期限付き移籍した選手を除き14名の選手が移籍や引退などでチームを去り、
現時点で期限付き移籍での加入を含む12名が新たにクラブへ加わった。
クラブを離れた選手達の中でも戦力として特に影響が大きいのが
ゲームキャプテンで2シーズン、DFの要を務めた山口(大分へ移籍)、
昨年加入ながら最もリーグ戦で安定していたボランチの三原(神戸へ復帰)、
攻撃の要であった奥埜(仙台へ復帰)の3名となるだろう。
他にも、故障が多かったとは言え貴重な左ききだった野田君(甲府へ移籍)の離脱も小さい影響ではない。

 一方で、昨年怪我がちだったが高いポテンシャルを持つ黒木が完全移籍で長崎に加わり、
移籍が懸念されたFWヨンジェが残留、リーグ途中からレギュラーとなった植草も完全加入。
更に、豊富ではない強化費の中で、レンタル6名を含む12名の補強と顔ぶれは驚異的と言っていいだろう。
連携面や選手同士の組み合わせの問題は未知数だが、
梶川、刀根はそれぞれ奥埜、山口の抜けた穴を充分に埋めるだけの存在であり、
他の10名も今まで以上に個性や個人の持つ武器がハッキリしており、
起用法によっては強化のみならず、戦い方の幅を広げることも可能だ。

 由紀彦君の背番号10を受け継いだ花井に関しては、
クラブ関係者も「技術やセンスは代表でやれるレベル。長崎で足りないものを補えば・・」と期待を寄せる。
また、クラブ史上最高のFWだった有光君の13番を受け継いだのは上形君。
この13番は昨年ある選手に与えようとしたが、
タイプもPSも違うことから13をあえて空けた経緯もあり、上形君への期待もうかがえる。

 補強のポイントとなったのは「縦の早さ」、「高さ」、「年齢」。
昨年までの運動量や攻守切替の早さにこれらの特徴が加わるのが今年のベースになると思われる。

・・という所で次回へ続く。
次回はチームスタッフや取り巻く状況などを予定。



  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 23:58Comments(1)V・V長崎

2015年01月07日

あらためて長崎における2014年の集客を振り返ってみる

 選手補強関連については、もう少し残っている部分が終わってから書いてみるとして・・
今日はこれさえ順調ならクラブの諸問題の多くが一気に解決できる・・「集客」について。
昨年、長崎の一試合平均集客数は4,839人。一昨年は6,167人。1,500人近い減少だ。
しかし、数字を見た印象論ではなく実態を掴む為に、もう少し細かく数字を見てみる。

 グレーの試合は県総ではなく長崎市の柿泊での開催。
また冠部分のJファミリーというのは「JファミリーJoinデイズ」で、
Jリーグが5月の連休中にファミリー層を向けに行うイベントのこと。
紫色の集客数は、その年の平均観客動員数を上回る集客の試合である。


これを元に以下の3つの点を記しておく。

【昇格バブルの有無】
 2013年の長崎は、昇格時に支援の輪が一時的に広がる昇格バブルと言われる時期だった。
これは、商店街のイベント時や大型商業施設出店時にも見られるもので、
地域再生プランナーの久繁哲之介氏は、著書「地域再生の罠」の中で「話題性確認消費」と定義している。
話題になっているものの確認が目的なので、確認が終われば行かなくなる持続不能な消費行動ということだ。
 2013年のガンバ戦が代表的なケースで、「初のJリーグ」「新スタジアム」「対戦相手の日本代表選手」・・
などの確認が目的だった層が18,000人の観客内で大きな割合を占めていた。
この直後の富山戦が2,000人台なのもこの考えを裏付ける。
負けたとは言え、内容あるゲームを見せたのに、約16,000人は次のゲームに足を運んでいないのだから。

【土曜集客の弱さを改めて露呈】
 土曜開催は集客効果が高いとされるが、完全週休二日制導入率が全国最低レベルの長崎県では話が違う。
2013年の土曜開催公式戦の平均集客数が5,237人で2014年が3,900人。
2013年は昇格バブルの影響のおかげで土曜開催による集客低下を最小限にくい止めているが、
2013年が土曜3回・平日1回の開催だったのに対して、
2014年はホームゲームの30%(7回)が土曜開催だった事で
露骨に問題が表面化
し、1,000人近い低下率になったのではないだろうか?
 実際に日曜開催の一試合平均観客動員数は、2013年が6,290人。2014年が5,308人。
どちらも年間一試合平均観客動員数を上回る。特に2014年は一試合あたり500名近い差が出ている。
2014年が全試合日曜開催だった場合と比較して、土曜7試合×500=3500人を失った計算となる。

【終盤6試合で表れた順位の影響】
 9月頃からはイベント開催や動員など集客のスパートがかかるのだが、
2013年はJ1昇格プレーオフ出場権の6位以内をほぼ手中に納めて終盤戦を戦っていた事もあって、
9月以降は一試合平均8,680人で8月までの一試合平均と比べると3,000人以上伸びた。
だが、2014年は苦戦が続きプレーオフ進出が難しい中、
9月からの一試合平均(6,125人)は8月までと比較して前年の6割程度(約1,800人)の伸びにとどまった。 
 ちなみに、8月までの一試合平均は2013年が5,162人で2014年が4,324人・・差は838人。
前述したG大阪戦での18,000人というレアケースがあった2013年と比較してこの差ならば、
終盤の成績次第では集客数が変った可能性はある。Jリーグ2年目の長崎ではまだ、
目指すサッカーの面白さや地元チームへの愛着より、成績や話題性が大きく影響するのだから。

 これらを踏まえての僕が考える2014年の集客は
「昇格バブル後の実質的な1年目となった中、
 集客は本来微増ペースだったが、
 上記の3要素を乗り越え切れなかった」

と言える。三要素をクリア出来るだけの力強さが足りなかったという言い方もできると思う。

 勿論、これらは数字を見た上での僕の見解に過ぎない。
実際には天候や交通アクセス、運動会などのイベントの影響など本来考えるべき要素はまだまだある。
だが、上に挙げた3つの理由は確実に大きく影響したと思っているし、
今季のV・VARENの集客についても、自分の中で出した2014年の結論をベースに注視していきたいと思う。

とりあえず・・今年は、土曜開催は減っていると嬉しいな。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 19:19Comments(0)V・V長崎

2014年12月30日

佐藤由紀彦と言う名の一振りの刀

 年が変る前に書いておきたいなと思ったので・・

 発売中のJ2マガジン1月で佐藤由紀彦君のインタビューを書かせてもらった。
Twitterで書いた通り、”プロアスリート佐藤由紀彦の引退”については、
僕よりももっと深く書けるライターがいると思うので、
J2マガジンでは僕にしか書けない・・”長崎での佐藤由紀彦の引退”として話を聞かせてもらった。
2時間弱、マンツーマンで聞いておきたかった事を聞く事が出来て本当に良い仕事をさせてもらったと思う。
なので、彼の想いであるとか、辿ってきた道についてはJ2マガジンを読んで貰うとして、
こちらでは僕が見て感じていた長崎での佐藤由紀彦君について・・。

 「由紀彦君のイメージは?」と誰かに問われれば、僕は間を置かず「日本刀」と答えるだろう。
しなやかで、強く、無骨で・・それでいて美しい輝きを放つ白刃が彼だった。
「東京のベッカム」「ハマのプリンス」そんな華美な装飾が施された鞘に納まっていても、
刃そのものはいつもギラギラと輝き続けていた。

 清商、清水、山形、FC東京、横浜Fマリノス、柏、仙台・・そして長崎。
チームや環境が変わるたびに彼は己を磨き研ぎ続けた。
それぞれのチームや街、時代に合わせて、自分が大好きなサッカーでより高みに行く為に、
己と言う刀を、より研ぎ澄まし、刃の反り一つにこだわり、悩み、打ち直し、
一つの正解に辿り着いては、次を求め、そこに辿り着いては、また次へ・・。
刃の厚さ、柄の長さ、刀の抜き方、動かし方・・
他人から見れば「ここまで?!」と思うような細部まで徹底的に追求し続ける。

 プロというものに強いこだわりはあったし、Jリーグへも強い想いもあったろう。
だが、それ以上にサッカーというモノへの気持ちが強すぎたからこそ、
JFLだろうが、昇格断念だろうが・・
自分という刀を高める事に没頭して乗り越えることが出来てのではなかったか?
同時にサッカーへの気持ちが強かったからこそ彼は苦しんだ事も多かったろう。
名誉や金のためなら、ベガルタ仙台を退団したあと、スパっと身を引いて、
解説者や評論家にでもなれば良かったし、指導者の道ももっと早くスタートを切れたろう。
でも、彼はそれを出来ず・・ひたすらサッカーへむき合い続けた。
恐らく、本人は(そんな求道者じゃないよ、俺)と笑うだろう。
彼にとっては好きな事を諦めきれず続けてきただけなのだろうから・・。

 20年以上に渡って研ぎ続けた刀身は、
もうこれ以上ない程に薄く、細くなってしまったに違いない。
そして、今までのように研ぎ続けるには難しいほどになり・・。
そして、ついに彼は刀を置いた。

 長崎には一振りの刀があった。
その刀ははかないほどに薄いがしなやかで、折れそうな程に細いが鋭く強い。
磨き上げられた刀身はとても美しいが、決して消えない歴戦の磨耗の跡がある。
そして、だからこそ、とてつもなく美しく、その輝きは沢山の人を魅了した。
今、その刀は長崎フットボールと言う大地に深く深く突き刺さっている。
それがまた抜かれる時はいつか?どこか?
長崎で王道を歩んだ、かつてプリンスと呼ばれた男・・
君は次はどこで、どんな風にボールを蹴りますか?


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 10:30Comments(0)V・V長崎その他フットボール

2014年12月24日

強化予算とか期限付き移籍とか

 期限付き移籍中だった水永君の金沢への完全移籍が発表された。
昨年も複数の選手がシーズン途中で期限付き移籍をし、同時に期限付き移籍で選手を獲得するなど、
長崎にとって期限付き移籍は重要な要素だ。なので、今回はこの期限付き移籍について少しばかり書いてみる。

 期限付き移籍について簡単に説明すると、
クラブと選手が締結している契約期間内で、別のクラブへ移籍させるというもの。 
長崎は期限付き移籍が多い事をよく指摘される。所属選手の30%近くが他クラブからの期限付き移籍選手で、
確かに割合は高い。期限付き移籍は、活躍した選手ほど元クラブへ戻るというデメリットがあり、
この部分が「地道で着実、堅実な強化」にそぐわないとして嫌われる面がある。
だが、期限付き移籍はレンタル料の額などクラブ間の合意次第で色々変わる部分があり、
この辺を上手く利用する事で費用を抑えて補強出来る為に、強化予算の乏しいクラブで積極的に活用される。

 この強化予算というのがチーム作りの肝であり、期限付き移籍が活用される最も大きな理由である。
予算の豊富なクラブが基本的に期限付き移籍で選手を獲得しない事からもそれは判るだろう。

ちなみに下は2013シーズンのJ2の順位で( )内がチーム人件費とその順位。

1位:G大阪(15億円(1位))
2位:ヴィッセル神戸(12億円(2位))
3位:京都(7億円(4位))
4位:徳島(6億円(5位))
5位:ジェフ(10億円(3位))
6位:長崎(2億3000万円(20位))
7位:松本(3億7000万円(11位))
8位:札幌(3億6000万円(12位))
9位:栃木(4億円(9位))
10位:山形(4億7000万円(7位))
11位:横浜FC(5億円(6位))
12位:岡山(4億円(8位))
13位:東京V(3億6000万円(13))
14位:福岡(4億円(10位))
15位:水戸(2億3000万円(19位))
16位:北九州(2億5000万円(16位))
17位:愛媛(2億5000万円(17位))
18位:富山(2億7000万円(14位))
19位:熊本(2億6000万円(15位))
20位:ザスパ(1億7000万円(22位))
21位:岐阜(2億4000万円(18位))
22位:鳥取(2億円(21位))

 見てもらえれば判る通り、多少の誤差はあるが、5億以上グループ、4億台、3億台、2億台と
チーム成績と強化費の順番がほぼ同じだ。そして、去年の長崎が凄まじい結果だったことが良く判る。
例えば昨年、徳島の強化費はJ2では上位だが、殆ど変らない予算で挑んだJ1では最低レベルで、
そのまま最下位での自動降格となった。このようにチーム成績と強化費は密接に関連する。

 ちなみに今年の11月に行われたクラブ定例会見によると、長崎の今季強化予算は2億ちょいで、
来季も大きくは変わらないという話であり・・更にU-18が事実上まだ2年目である以上は、
やはり期限付き移籍を活用しないとどうしようもない。

 また、期限付き移籍で選手を出す際にもやはり強化予算や環境はモノを言う。
期限付き移籍で選手を出す側の理由は原則以下の4つ。
1.将来性はあるが現時点では出場機会の少ない選手に他クラブで経験をつませる。
2.チーム方針や戦略が変わった事により出場機会を失った選手が出場機会を求める。
3.シーズン中補強や他の選手が成長した事で選手数が増えた為の放出。
4.他クラブから良い条件でオファーが来た。
の4つが基本パターン。実は他にもクラブが選手のセカンドキャリアを含める今後を考えて、
あえて選手の為になるクラブを見つけてくる・・というのもあるけれど、ここでは除く。

 選手層が薄い長崎の場合、将来性のある選手を他クラブへ出す余裕は殆どないので、
基本的に長崎から期限付き移籍する選手は2~3のケースだ。特に多いのが3のケースと思われる。
練習場やスタッフ、練習時間が有限である以上、指導出来る人数にも限界があり、
特にシーズンが始まると練習の中心は「コンディション調整」と「対戦相手への対策」を重視したものとなる。
怪我人を考えるとチームの人数としては30名ちょいが限界で、長崎の選手数もその辺りで推移している。

 結局の所、予算の問題を解決しない限り、期限付き移籍を活用した補強や、選手の入れ替えは避けられず、
設備や環境やアカデミーが整備されない限り継続的な強化は充分に出来ない。
お金があれば強くなる訳ではないし、お金が全てではないが、
J1に昇格した湘南の曺監督が昇格パレードで「お金下さい」と支援を要請したり、
松本がJ1入会金の寄付を開始したように・・これがないと厳しいのが現実だ。

 お金で幸せは買えないけれど、お金で回避出来る不幸せは沢山あるのだな・・と思う。
特にクリスマスの時期は子供のサンタさんへの願いを見て・・父として強く思う次第です。
とりあえず、今夜はサンタさんに・・デスノート・・もとい、僕にはお金を下さいと祈ろう。


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 22:14Comments(2)V・V長崎

2014年12月05日

”ヴィヴィくん”をアニメ化してほしい・・の巻

「どうすればV・VARENの経営を磐石に安定させられるのか?」
来る日も来る日も僕は考え・・一つの手として、
クラブが利ざやの大きい他事業を行い、クラブ経営の負担を減らすというものを考えた。

利ざやが大きいとされるビジネスは何か?最初に思いついたのが・・化粧品販売だ。
早くも最初のアイデアからサッカーと乖離する我ながら爽やかな発想だ。
化粧品販売は原材料費は非常に安価な場合があると言う。
女性はあのMay Jさんでも「あ~、なんでこんなところに(ニキビが)あんの~」と言う位に美容に敏感だ。
これは有望だ!だが・・化粧品は健康被害などが怖い。

 ならば・・キャラクタービジネスだ!サンリオ、ディズニーを考えるとこれは有望だ。
幸いなことに我がクラブにはヴィヴィくんという強烈なコンテンツがある。
これは、もうヴィヴィくんのキャラクタービジネスを徹底するしかない。
具体的にはアニメ化だ!!アニメ化して一気にテッペンとるんだー!!!

そこでアニメ化の肝としてまず声優選びを考えよう。
ヴぃヴぃくんの”元気な男の子”という個性を考えて人選しなければならない。
サザエさんに出てくる穴子さんのように無駄に渋い声などはよろしくない。
日本アニメ界で”元気な男の子”と言えばドラゴンボールの孫悟空などで有名な野沢雅子さんだが、
余りにも他キャラのイメージが強い気もする。
オッス!オラ、ヴぃヴぃくん。磐田のメンバーはスゲェなぁ。オラ、ワクワクしてきたぞ」、
ベガッ太さんのことかー!
などと言う台詞が勝手に脳内製造されてしまいかねない。
声優はアニメの肝なので慎重に選びたい。

 また主題歌をはじめとするBGMも大事だ。
明るく楽しい元気の出るアニメなのに幾ら名曲だからと言って主題歌が
「YouはShock!!愛で空が落ちてくる~♪」といった世紀末救世主伝説的なのだったりすると
ヴィヴィくんが「ニータン・・俺にはあなたが最強の強敵(とも)だった」などと
言わねばならない羽目になり、2000年の歴史を持つ究極の暗殺拳を使いかねない。
視聴者の良い子たちこそ、Shockな話だ。

 ストーリーも大事になるだろう。
基本、人気アニメの話を良い所取りをしても良いが、余りにもやり過ぎて
「妖怪をみることが出来る腕時計を手に入れた「見た目は子供、頭脳は大人で50年に一人と言われる逸材が揃った”キセキの世代”」が、火星で進化したゴキブリや、史上最強の生物である父親らを相手に、立体機動装置を駆使してウォールロゼの壁を守りながら海賊王を目指す物語。」

 最近のアニメは判らないという40代向けで言うならば
「集めると神龍があらわれて、どんな願いでもかなえてくれるという7つの傷を胸に持つ男が電撃を使う鬼の姿をした宇宙人の女の子と共に、甲子園優勝4回で常勝と呼ばれる明訓高校を舞台にキン肉星の王位をかけて、自称天才のリバウンド王やゴールドセイントと戦う物語。」

などと言う物語だと無茶なので注意してほしい。

 ストーリー的には「ナガサキ島に住むヴィヴィくんが、色んな世界を冒険する物語」程度が無難だろう。
その週の対戦相手のマスコットが登場人物として出てくれば宣伝にもなる筈だ。
オオイタウンに遊びに行ったヴィヴィくんがニータンと知り合って遊ぶだとか、
クマモ島からロアッソ君がナガサキ島に遊びに来たとか・・。
イメージ的には「しましまトラのしまじろう」や「アンパンマン」だ。
もう子供のハートは握りつぶさんばかりに鷲掴みなのは間違いない。

 一日でも早くヴィヴィくんをアニメ化して小銭を稼いで・・子供達に夢を与えてもらいたいものだ。


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 18:00Comments(0)V・V長崎

2014年12月02日

ちょっとだけ数字で見るV・VAREN長崎

シーズンが終わったので、各種の数字で軽めに成績を改めて振り返ると・・
今年が12勝16分14敗。45得点42失点。勝点52の14位。
昨年が19勝9分14敗。48得点40失点。勝点66の6位。

 今季は昨年と比較して、勝利数の減少分がそのまま引分の増加分となっており、
誰もが感じたとおり勝ちきれない試合がそのまま明暗を分けた形になった。
意外に感じるかもしれないが、敗戦数は昨年と変わっておらず、沢山負けたという評価は当てはまらない。

 では、ホームとアウェイでの数字を比較してみてはどうか?
昨年のホーム成績は11勝4分6敗。23点16失点(1試合平均獲得勝点1.76)
アウェイ成績は8勝5分8敗。25点24失点(1試合平均獲得勝点1.38)
見て判る通り、昨年の長崎はアウェイの失点数が多く勝率は決して高くない。
つまりアウェイをしぶとく凌いでホームで勝点を稼いで躍進していた訳だ。

 一方、今年のホーム成績は5勝10分6敗。15点18失点(平均獲得勝点1.19)
アウェイ成績は7勝6分8敗。30点24失点。(1試合平均獲得勝点1.28)
今年の長崎はアウェイに強いという人もいたが、数字上はあてはまりそうにない。
ただ、ホームで勝ち試合を落として引分が増えている傾向がハッキリと出ている。
個人的な憶測ではあるが、昨年ホームで強かったことで今年はより警戒されたこと、
他チームも長崎への移動について経験を積んだ事などがあるのではないかと思う。

 他のデータに目を移すて2013年と2014年を比較したのが下図。太字が上昇した数値。


 注 被シュート数一位はシュート打たれた数がリーグで一番少ないということ。
得失点では特にホームで苦しい数字ではあるが、シュート数は増加し、
被シュート数は昨年以上に減っており、攻守の内容の部分は昨年より向上している事が裏付けられる。
また、反則数自体は昨年が728で今年が760と一見増えているが、
反則ポイントでは昨年が97なのに対して、今年は54と約半減。不用意な反則や悪質なプレイは減っている。

 で、続いての数字が各月の1試合平均獲得勝点の推移。

3月が1.7、4月が1.5、5月が0.5、6月が1.25、7月が0.5、8月が1.4、9月が1.6、10月が1、11月も1。

 5月と7月の勝点数がせめて1台であれば・・プレーオフ圏内は可能だったろう。
5月に苦戦したキッカケは磐田戦で負傷した洸一君がそのまま5月は殆ど試合に出ていない事だと思う。
当時の長崎でFW登録で得点を挙げているのは小松君(1得点)と洸一君(5得点)の2名だけ。
この状況で得点源である洸一君が欠場したことが競り負けを多く生んでしまった。

 ちなみにこの時のシュート決定率(得点数÷シュート数)は0.067。3月が0.17、4月が0.13という事を考えると
シュート数も多く決定力が15~20%台の洸一君欠場が予想以上に響いたことが判ると思う。
また、7月は黒木君、三原君、石神君が揃って怪我という状態で今度はボランチの構成で非常に苦戦し、
FW陣の不調もあってシュート決定率も0.03という状態に陥った。

 5・7月が示す通り、主力級が長めの故障が出た際の穴埋めという部分がやはり苦しかった。
1~2試合なら起用の組み合わせでカバーは出来たのだろうが・・。
この辺はクラブの強化予算の面が関わるのでクラブ全体の弱点というところか。

このあたりを考えながら来年へ向けて層という部分にも注目して補強を見守るのも面白いかも??

・・あぁ、こんな数字ばかりの記事は書いてもウケ悪いのになぁ・・(笑)。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 21:18Comments(0)V・V長崎

2014年11月26日

2014年J2最終節 長崎vs.栃木のこと

 日曜は朝から栃木へ向かう。関東の空気は冷たいが天気は良い。
昇格プレーオフもJ3降格もない中で迎える最終戦。
選手、ファン、関係者それぞれが試合に賭けたものがあったろう。
結果を言うと、勝つために打てるあらゆる種類の手を打って・・敗れた。
敗れ方も含めて、今期が凝縮されたような試合でもあったと思う。

 長崎は3-4-2-1の布陣。故障の黒木君に変わって井上君が三原君とボランチを組む。
一方の栃木は4-4-2。攻撃の起点の一人である近藤が累積で出場停止。
代わって左サイドには本来は左SBの荒堀君が入る。

 立ち上がりは静かな探り合いのような展開。
シーズンの栃木は守備ブロックを作って守るスタイルに切り替えている。
低めの守備ブロックで守る栃木相手に長崎がボールを持って攻める展開が続いた。
だが、31分に左サイドから小野寺君が入れたクロスを杉本君にピンポイントヘッドで合わせられて失点。
クロスが入った瞬間に大型FW西川君に注意が行ってしまったのか・・杉本君に完璧な所に入られてしまった。
ペースを握りながら相手にファーストシュートを決められての失点はチームに動揺を産んだ。
この後の長崎は、焦りからミスが増えていき・・0-1のまま前半終了。

 流れを変えるべく長崎はハーフタイムに小松君を下げてヨンジェ君を投入。
布陣も京都戦で見せた3-1-4-2とするが、前がかりになる長崎に対して
栃木の守備ブロックがハマり、中盤でもプレスをかけてペースを握る。
そこで長崎は73分に井上君を下げて山口君を投入し、
山口君に前線で競らせて、こぼれ球を狙うという力技へ。だが、栃木は割り切って守りを徹底。
終盤にはチームの流れ、メンタルを高める事を狙い最後には由紀彦君を投入。
何度かチャンスを迎えたが・・0-1で試合終了。今シーズン苦しめられた「得点を奪い切る力」が足りず敗れた。

 正直、前半の方が展開した内容は良かったと思う。
だが、押し込みながらの失点で焦りが生まれてしまった。
それを打開しようと、布陣を変えて変化をつける理の交代だったヨンジェ君投入。
パワープレイの山口君投入。メンタルや流れを変えようとした由紀彦君投入。
ベンチは勝つために考えられるあらゆる手を打ったと思う。
昇格も降格も関係のない消化試合を消化試合にせず、
試合後に泣くほど悔しい気持ちで戦っていた事は見ていたファンに何かを感じさせたのではないか?
個人的にもチームが現在のやり方を継続していけば、この悔しさは必ず次の強さにつながるとも思う。

 2005年にチームが出来て以来、これまで10回の最終戦全てに立ち会ってきた。
10回の内に歓喜ややりきった感だけで終れたのは、チーム初年度の2005年、JFL昇格を達成した2008年、
JFL昇格を達成した2012年、初のJ2を6位で終えた2013年の4度だけだ。
残り5回は心が壊れそうなものや、うずくまって泣き続けたものばかりだった。
ちなみに4度の歓喜の中で、2012年、2013年もその数日後に激動が起こったりした。

 昔、長崎は選手との付き合い方や別れ方が下手でOB達がクラブと上手くつながれない時期もあったりした。
誰が悪い訳じゃなく、単純に不器用なのがその原因だった。
今、クラブではV・ファーレンのOB選手4人が働いていて、別のOBがボールボーイの高校生を引率して来て、
別の3人のOBが自分のサッカースクールの子供達を連れてスタジアムツアーへ来たりする。
昔の不器用な時代を知っているので「良い眺めだな」としみじみと思った。

 去年から応援し始めた人が多い長崎の街にとって、2年目は少し不満はあるかもしれない。
それは当然だし、勝ち負けというのもとても大事だ。自分が好きな選手が出たかどうかも大事だろう。
でも、あとでこの10度目のシーズンを振り返った時、僕らはどう思うだろう?
楽しいと思うだろか?悔しいと思うだろうか?どれであったとしても欠かせないクラブの歴史であり、
次のクラブの力だ。シーズンは終わった。でも、クラブの歴史は終わらない。
もう既にクラブの新しい物語は始まっているし、僕らは今日もそこに立ち会っている。

さぁ、次のページをめくろう。



  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 01:23Comments(0)V・V長崎

2014年11月17日

2014年J2第41節『長崎vs.京都』のこと

 土曜日は今シーズンホーム最終戦。更に佐藤由紀彦君の引退セレモニーも行われる特別な日。
由紀彦君に関しては未だにシーズンが残っているので、シーズン終了後にあらためて書きたい。

 対戦相手の京都は昨年から4度戦い無得点未勝利の難敵。
5月の対戦時もチャンスを作りながら後半に大黒君ら強烈な個の能力にやられ0-2で敗れている。
ホーム最終戦、相手は京都、故障者・・状況を踏まえて高木監督が選んだのは3-1-4-2の布陣。
試合後の高木監督の言葉を借りれば、「個vs.組織」を強く意識したものだった。

 試合の大きなテーマは3つ。
①京都の起点となる工藤のポジションを後に下げること。
②エース大黒に得意な形を作らせないようブロックを作り挟み込む。
③奪ったボールを前線へ素早く展開して2トップの攻撃につなげる。


 ①に関しては工藤が低く・・苦しい位置でのプレイが増えたのは試合で見た通りだし、
②についても大黒君がPKでのシュート1本のみという事からも機能したことが判ると思う。
ちなみに5月の対戦時、大黒君は4本のシュートを放っているし、
1試合平均10本のシュートを打つ京都がこの日は半分の5本であった事も付け加えておく。
③に関しては、2トップの軸として計算されたヨンジェ君の出られないのは残念だった。
それでも、洸一君、小松君の2トップは悪くない動きを見せてチャンスを作ったのだが・・。

 この日の長崎を少しいつもと違うと感じた人は多かったと思う。
球際の粘りはそのままだが、前からのハイプレスでガンガンと言うよりも、
中盤ではボールがずっと空中という状態が目についたはずだ。
だが、それは京都を長崎がハメていた証拠のようなもので、
それしか京都が長崎を崩す方法が見つからなかった為だ。
ただ・・そのロングボールに大黒君が抜群のポジショニングを見せてPKを奪われてしまった。
大ブーイングの長崎ゴール裏目掛けて冷静に決める精神力も含めて・・大黒君の凄まじさというしかない。

 前半12分の失点は痛かった。中々得点出来なければ京都に焦りも生まれたろうが・・。
後半に長崎は布陣を3-4-2-1にして、更に終盤には髙杉君を上げて再び2トップにしたがそのまま終了。
戦術的な部分では充分に機能して攻勢だっただけに、何度かあった決定機を決めたかったところだ。

 アウェイでの最終節に来れない多くのファンは由紀彦君を見たかったと思うが、結局試合出場はなかった。
この辺、同じチームで戦ったサッカー人として配慮したい気持ちはベンチにも強くあった事だろう。
でも、プロとして勝敗には最後までこだわらないといけない。
戦力と判断したから由紀彦君はベンチに入った訳で、同じように由紀彦君登場で、
スタジアムが盛り上がる事なども含めた数多くの策から最善手と判断して打つのもプロの仕事だ。
由紀彦君が出場しなかったのはある意味で、
彼がまだ「功労者」ではなく「現役のプロ」として扱われている証拠で個人的には納得出来た。

 恐らく、水曜からの練習で由紀彦君はまたベンチ入りやスタメンを狙って必死に戦っていくのだろう。
それがみんなが尊敬する佐藤由紀彦だし、
そんなプロの判断が出来るのは今のV・VAREN長崎というチームなのだから。

 さぁ、週末は最終節だ!


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 19:37Comments(0)V・V長崎

2014年11月14日

発行物とか印刷物のお知らせ

 明日、11月15日(土)の今季ホーム最終戦、
J2第41節「V・VAREN長崎vs.京都サンガF.C.」に向けて発行物・広報物系のアレコレを・・。

 まず、前回のホームゲーム時に発行した諫早市ビタミンプロジェクトの
V・ファーレン長崎&諫早ガイド冊子「あぴっ」の第3号。



今号もV・ファーレン長崎の情報コーナー「V-Review」や
地元の諫早人がおススメの食・物を紹介する諫早の逸品たち「諫流逸品」、諫早のイベント情報などを掲載。
V・ファーレンコーナーでは今季限りでの現役引退を発表した佐藤由紀彦選手から
「Jリーグがある街の幸運」・・としてサッカーと街のことを思い入れたっぷりに語ってくれています。

「あぴっ003号」は先週のスタジアムで配布されましたが、京都戦でも若干数配布予定です。
それ以外にも下記の場所で無料配布中。(数に限りがあります)是非、どうぞ。
・諫早コンベンション協会(JR諫早駅)
・長崎空港
・諫早市役所 (商工観光課 / 東京事務所)
・諫早図書館、多良見図書館
・その他店舗
(Kanchiro、スプーンフルカフェ、太白楼、たがわ、チャイナハウスあるか、長崎屋、海坊主、グリルド聖ちゃん、カフェICHI、鶴川米店、古賀饅頭、IRON、むらた、ミカール、戸隠、中原とらき商店、福吉、マイスペース、村川かまぼこ、杵の川、アエル町研、グローバルホテルグループ、ステーションホテル、センリュウ、Roojee、cucina など)

 そして、出来たてホヤホヤの明日発行がスタジアムフリーペーパー、「ナガサカ!」



今回も自腹を切ってtotoを買い続け、外れ続けのコーナー「dodo2」、
V・ファーレンの情報を掲載した「V・ファーレントピックス」、
サッカー映画特集「ナガサカ!ロードショー」、その他コラムやアンケートなど無意味なほどに情報満載。
こちらも完全無料。小部数のみ製作ですので、欲しい方はお早めにどうぞ。

 あと、長崎でも発売中のJ2マガジン12月号。
今号は「2014 J2完全読本 25の真相」としてリーグやクラブの核心に迫る特集があります。
個人的に前サッカーマガジン編集長である北條さんの「3バック流行の真相」は
非常に読み応えがあり良い記事だと思います。
V・ファーレン長崎コーナーでは「選手に聞いてみた」、「月間MIP」には人気の高い3選手が載ってます。
こちらも是非、どうぞ。

 さらにサッカーではありませんが・・
近日発売の週間ベースボール11.24号でプロ野球選手のセカンドキャリアについてレポートする
「セカンドキャリアの球人力」について書いてますので、こちらも好きな方はどうぞ。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 20:03Comments(0)V・V長崎

2014年11月12日

2014年11月V・V長崎定例会見のこと 後編




昨日続き。
2014年シーズン総括に続いてクラブから行われ今後の強化方針を大雑把に箇条書きすると以下。

A:2年続けてプレーオフ昇格のチームが1年で降格した。特にあの徳島が通用しなかった。J1とJ2に間に差が確実に出ており甘くない。J1に上がってもすぐ落ちてはクラブとして得られるはずだったプラス面を多く得られない。

B:J1で戦えるサッカーをじっくり作りこんでいくべきだと考える。勝ちだけを目指さない。長崎ではそれが出来る環境があり・・だからこそ長崎はこれをやるべきである。

C:90分の試合をもっと魅力的なものにしていく努力を継続して90分の商品価値を高めたい。

D:今期の強化予算は2億円台で、来季も今期並ベースの予算になると思われる。

E:契約の中身や来季の計画も詰めていかねばならないが、継続路線の中、監督へはオファーを出している。

F:(GM自身の来季去就を問われ)自分が必要とされているのかも含めて色々検討すべき点も多いが、自分自身、やりたいという気持ちがある。

 A・B・Fについては、色んなクラブや街で仕事をしたGMが、責任や結果を短絡的に問わず、企業やスポンサー含めて長く応援・支援しようという長崎の土地柄は稀有な例であり、そんな長い目でクラブを見る事の出来る長崎だからこそJ2でしっかりとチーム作りが出来ると思うと説明している。

 ここでもあえて書かせて貰うならば・・当初、服部GMは2013年に1年限りの強化部の予定だった。
2013年はサッカーに関する別の仕事を準備していた。それが急遽、長崎に来て、1年限りの強化部のはずが、翌年もGMを務め、来年も「やりたい気持ちがある」と発言している。
いかに、可能性を感じているか判ると思う。

 C・Dについては、今後、選手の複数年契約や情報収集、あらゆる事態を想定した契約内容、選手、サッカー界を取り巻く関係先との緊密な連携なども対応しながら、選手の育成についても充実させていきたい事が説明された。

 ちなみにユースについては、先日行われたセレクションの参加者が7名に留まった点を指摘して「クラブチームとしてのイメージを広め、同時に寮や学校との連携、練習設備も整備したい。特にスカウティングについては予想以上に早めたい」ということだった。また、12月には人工芝と照明設備を持った育成拠点となる練習場が長崎市内に完成予定である事も報告された。

 Jに上がって3年経てば、Jクラブとしてのクラブカラーや個性は出来てくる。
V・VAREN長崎は間もなく2年目を終える。
2年の間、一度も降格の危機を感じずに済み、プレーオフにも1度出場した。
チームの評価も以前より高まった。10年の悲願だった自前の専用練習場を確保し、
年末にはもう一つユースの拠点を確保する。
他クラブの関係者をして「トントン拍子」と言わせた実績だ。
クラブ創設10周年目を迎える来年へ向けて継続路線は至極当然の帰結だと思う。

以上、簡単ながら11月の定例会見について書いてみました。

・・堅苦しい話だったので小粋なアメリカンジョーク一つも出せなかった。
そろそろ物凄くバカバカしいのでも書きたいな・・と。



  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 21:37Comments(0)V・V長崎

2014年11月11日

2014年11月V・V長崎定例会見のこと 前編

 J2第40節が行われた同日にクラブ定例会見が行われ服部GMから
「2014年シーズン総括」、「今後の強化方針」、「その他」
の説明がされたので、その辺を少し書いてみる。




まず、2014シーズン総括について。
クラブ側の説明を箇条書きにすると以下の通り


昨年は昇格1年目で長崎に関する情報が他チームに少なく、また警戒も厳しくなかった。
その中で予想以上の戦いぶりで勢いを得て6位に入ることが出来た。
今年は情報も多く出ており、警戒も予想以上に激しかった。


昇格プレーオフ制度の前例が少なく昨年の徳島などを参考に第25節あたりからの駆け上がりを想定した。
その中で夏の途中補強が鍵になることは想定していた。


志向し取り組んだサッカーは強化部として異論はなく、
現有のチーム力で最も効果的な戦い方をして内容面については異論はない。
順位や勝ち点の結果は残念ながらあと一歩ということで残念だったが、
内容面のデータを見ると昨年よりほぼ全てで向上している。

物凄く大雑把に要約するとこんな感じ。

①については、今年、アウェイや他チームのメディア、関係者と話した時に僕も強く感じたことだ。
昨年、予算も戦力も経験も乏しい筈の新参チームにやられた事は他チームにとって、相当にショッキングなことで、
アウェイで「えっ!こんなに長崎警戒されてるの?!」と驚くほどの今年の警戒は確実に存在した。

②については、今年に限らず昨年もこれに沿っていた。
通常、補強というとシーズン前に一通り終えて、あとは足りない部分を加えるイメージだと思うが、
現強化部はここをもっと細かく考えている。
シーズン前に補強を終えて、半年後にもう1度チーム作りを行うイメージだ。
だから、秋の補強期間に選手の放出も行う。そこには予算規模の小さいチームだからこそ、
フットワーク軽く動くことで少しでも効果的に補強が行えるという考えがある。
1年の戦いを想定しつつ・・チーム作りを2期に分けて考えるスタイルだ。
これは細かい作業は増えるが、これによってどんな効果が出るかは
昨年の奥埜、小松、今年の植草、ヨンジェを見れば判るだろう。

③については具体的な数字の発表があったが
・攻撃回数:6位(2013年)→2位(2014年)
・被攻撃回数:20位(2013年)→17位(2014年)
・シュート数:10位(2013年)→5位(2014年)
・被シュート数:2位(2013年)→1位(2014年)
・ゴール:15位(2013年)→15位(2014年)
・被ゴール:1位(2013年)→4位(2014年)
(*2014シーズン 第39節終了時点)

軒並み向上しているのが判ると思う。また、唯一数字が落ちた被ゴール数も
あと2試合を無失点で抑えれば昨年と同じ失点数であり悪化したとは言い難い。

 勿論、予想外の他クラブの警戒や想定した通りにいかなかった部分、
更に怪我人が出たことなどもあって最も大事な勝ち点の数字は落ちてしまったし、
昨年の活躍に胸を躍らせたサポーターはプレーオフ進出が無くなったことで失望感を味わったかもしれない。
そこはプロである以上、強く反省すべき点だろう。

ただ、誤解を恐れずに言えば、今年のチームはまだ伸びしろを強く感じさせる。
昨年のチームは凄かった。ほぼ全ての試合で120%を発揮する・・チームの一つの理想形だった。
だからこそ、昨年の京都や神戸などに敗れた時は「どうすれば次は勝てるか」を考えるのが難しかった。
120%出して負けたのだから・・。
その昨年を踏まえて、与えられた予算や環境の中で勝つために、
更に先を目指したのが今年だったと解釈している。

で・・ここを踏まえて、クラブから説明があった今後の強化方針については明日。


  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 19:23Comments(0)V・V長崎

2014年11月10日

2014 J2第40節 長崎vs.ヴェルディのこと

 長崎国体も終了し実に1か月ぶり以上となった県総でのホームゲーム。
前夜まで雨が降っていて天気が心配されたが試合の時は曇ってはいるが悪くない天気。
由紀彦君引退発表後最初のゲームだし、ジャパネットデーだし、残り2試合しかないホームだし・・と
大黒摩季の「ら・ら・ら」の歌詞、「こんな年だし、親も年だし、あなたしかいないし・・」みたいな感じだ。
前節の愛媛FCとの試合で素晴らしい試合を見せていたこともあり期待は高かった。

 試合は三歩進んで2歩下がる的な評価の難しい試合となった。
降格圏がチラつくヴェルディは球際が非常に激しく、開始から予想外のハイスパートで走ってきた。
これに主審のジャッジが不安定なことも加わって長崎はヴェルディにペースを取られる。
ヴェルディの左SBの安在和君や中盤の二ウドが積極的に攻め上がり、
右からは澤井君がクロスを入れ、前線の平本・前田君にドンドン仕掛けさせる。
元々ヴェルディはテクニックのある選手が揃っており、それに運動量と積極性が出ると怖い。
長崎もヴェルディDFの裏を狙って何度かチャンスを作り、
一方的にやられなかったものの、ヴェルディのペースで前半を終了。

 後半、長崎は前線のターゲットを増やして前でボールを持てる事を狙い奥埜君を下げて佐藤洸君を投入。
また、前半はDFラインが下がってしまい、前後に布陣が間延びしてしまうシーンも見られたが
三原君が前に出て前と後のスペースをつないでいく。
更にヴェルディがハイスパートのツケで動きが落ちてきたこともあり長崎がペースを握る。
終盤には猛攻を仕掛けたものの・・得点を奪えずにドローとなった。
共にチャンスは作っていたのでどちらかに決定力があれば試合は決まっていたと思う。

 さて、これでプレーオフの可能性は数字上、完全に消えた訳だが、
得点数は昨年が48で現在は45。
リーグ随一の堅守と言われた去年の失点は40で現時点での今季失点と変わっていない。
得失点の数字上は6位の昨年と殆ど同じであり、
昨年以上に他チームに警戒されていることを考えれば悲観すべきものはないと個人的に思っている。
今年、V・ファーレン長崎のリーグ通算攻撃回数は1試合平均148.7でリーグ2位。
逆にリーグ通算被シュート数は1試合平均7.67でリーグ首位。
チームとしてチャンスを作りピンチは防げていることが判る。

 あとは、細部をつき詰めていくことが出来れば・・な状態だ。
この細部になると選手個々のレベルも関わってくるし、強化費も関わってくるので大変だが
あと幾つかのパーツガチッっとはまるはずだ。
そこを焦って短絡的な方法をとれば目先の結果は出るだろうが・・そんなのは望まない。
その辺をしっかり見極めて、見守るべき部分は見守っていきたいものだ。

 試合後はライター仕事を終えて帰宅の途へつく。
だって月曜は仕事だし、しっかり働いて土曜日に休みを貰わないとなのだ。
そんな週末。  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 18:35Comments(0)V・V長崎

2014年10月31日

クラブライセンスのこと~10月のクラブ定例会見~

 J2第38節の熊本戦が行われた日、月に1回、クラブの状況を説明する定例会見が行われた。
今回は先月発表されたクラブライセンス制度に関することだったので、今回はそれについて。


とは言え、クラブライセンス制度は判り易そうで実は判りにくい。
特に会計の基礎知識とサッカークラブ経営に関する基礎知識、
そしてクラブライセンス制度自体に関する知識の3つは最低条件で
営業赤字と債務超過の違いや停止条件付交付とかB等級基準とか・・
このあたりが良くわかない場合は誤解とカン違いが出やすい。

会計に関しては基礎中の基礎をうろ覚えでも良いので知っていたり
クラブライセンスに関する使用をJリーグ公式サイトからDLして、
用語の説明を参照しておくだけでも理解はグンと楽になるので是非、どうぞ。

さて、それを踏まえて書いてみる。

先月のクラブライセンスで長崎はJ1ライセンスを交付されたが、
2つの点で通達を受けている。
①経営上の是正通達
②練習場に関する特記事項

①については一緒に経営の是正通達を受けたクラブが東京V、ガイナーレ鳥取と言った
経営危機が危ぶまれたことのあるクラブだったことで多くの人に悪い印象を持たれたらしい。
これは定例会見でも指摘されたのだが「是正通達」という言葉が強すぎるような気がする。
是正通達とは、クラブライセンス不交付となる債務超過や3期連続赤字にならないように、
クラブ自ら経営改善を推し進めるようにという指導であり、
・2014年の損益見通しをJリーグに定期的に報告すること
・2015年の予算編成時にJリーグに事前に説明すること
を求められた。

定例会見でのクラブの説明によると、今回、V・VAREN長崎が指摘されたのは、
今季の当初予算案をもっと緻密なものにするようにという事だという。

また、Jに昇格したばかりのクラブは、当初の数年は、
それまでよりも予想外に経費がかかる事も多いのでややシビアに見たと思われる。
特に長崎の場合は今季練習設備を戸石に整備し、また別設備の整備計画もある為に
比較的大きな予算が必要になる・・という事も無関係ではないだろう。

ちなみに今季のクラブ予算は約8億7000万円を予定しており、
まだ収入が予定に達していない項目もあるが最終的には黒字で終わる予定である。
・・っと言うか何が何でも赤字にしない為に今もフロントスタッフは飛びまわっており大丈夫だと信じている。

②については是正通達ではなく特記事項である。
クラブライセンス制度における特記事項とはJがクラブに注意喚起をしておく事項ということで
実は財務に関してはここでJ1の3クラブを含めて13クラブもが注意喚起をされている。

この中で長崎が注意されたのは練習場についてのものだ。
っと言うのも来年6月のJリーグ理事会で2016年・・つまり再来年のクラブライセンス制度で
練習場に関して厳格化されることが予定されているからだ。
つまり、再来年のクラブライセンスは練習場に関して厳しくなるから注意を呼びかける類のものである。
これに関しては今後、諫早市に整備予定の練習場などで対応が協議されていく予定だ。

実はあと一つ長崎はスタジアムに関してB級等充足
(収容人数の60%で計算したらクリアしているのでOKとするけれど、本来、厳格に言うとNG)
があるのだけれども、これは60%ルールをクリアしているし、
自前のスタジアムでなければ簡単に改善出来ないので今回は取り上げない。

  

Posted by 藤原 裕久(KLM)  at 23:47Comments(0)V・V長崎